鳩を気にしてみるようになったのはいつからなのか分からないけど、今の職場になってからはよくみている。観察しているとまではいかないし、気が向いた時にだけ、気が向いた分だけみている。職場近所の鳩たちが、わたしの思うところ、他の場所より随分のんびりとしていて、安心して暮らしてるようにみえるからかもしれない。よく見たくなる。

目に見えるところで日々の暮らしを営んでいて、そこに通行人や嫌がらせをしにくる子どもや大雨やカラスなどなど色んな安心して暮らせないものが無断ではいってくる。はいってくるというより、境目がないから入るも出るもない。入り混じっている。そんなことに日々脅かされながら、仲間の状態も自身の体調も、本日食べられるご飯も変わるなか、それでも安穏と過ごす様子が逞しく、愛らしくて素敵な鳩たち。

雄鳩は求愛ダンスを踊るタイミングを狙い、常にメラメラしている。パン屑をまかれた時にも、パン屑をつつきながら、雌鳩にすかさず求愛ダンスを繰り出すツワモノもいる。団子より花と、パン屑目当てにやってきた雌鳩たちに求愛ダンスをご披露する紳士?もいる。どの求愛ダンスも少し情けなく、強引。だいたいの人が鳩も鳩のナンパ様子もみたことがあるだろうから分かると思うが、情けなくて、強引で、しつこい。

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こちらは旦那さんが送ってくれた異国の鳩。異国の鳩も、ここの鳩たちのように逞しいのだろうか。そういえば数年前、姉の結婚式の為、ハワイに行ったのだが、そこの鳩はすごかった。庭からリビングを覗き込み、わたしの食べているパンをギョロリと催促していた。

どこの世界も欲しいものは欲しいと、のんびりする時はのんびりと、自分でもっとかないとなかなかしんどいのだなと思う。どこでもどちらもできれば、きっと、もっと、住みよいのかもしれない。


結花