燃えたよ...
燃え尽きた...
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10月19日はスブラマニアン・チャンドラセカールの誕生日です。
チャンドラセカールは、白色矮星の質量には上限があることを示しました。その質量を「チャンドラセカール限界」と言います。
白色矮星とは、恒星の一生の終末期の形態のひとつです。小さくて高密度の星で、地球くらいの大きさで太陽くらいの質量があります。もうこれ以上エネルギーを失えない最低エネルギー状態(フェルミ縮退)であるため、内部は高温でありながら余分なエネルギーが無いため外に光を放出できないという星です。(白色矮星は英語で“white dwarf”と呼びます。直訳すると「白い小人」です)
「チャンドラセカール限界」は太陽の質量の1.44倍。それ以上質量が大きいと重力で潰れてしまい超新星爆発を起こして中性子星やブラックホールになります。
英領インドのラホールで生まれたチャンドラセカールがそれを計算したのは、1930年、ケンブリッジ大学に留学するためイギリスへ向かう船の中でした。そのとき彼は19歳でした。
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【スブラマニアン・チャンドラセカール Subrahmanyan Chandrasekhar】(1910.10.19 - 1995.8.21):天体物理学者。英領インド、ラホールで生まれる。後にアメリカに移住。1930年イギリスへ渡航中に白色矮星の質量に上限があることを発見(当時は太陽質量の1.26倍と算出)。1983年「星の構造と進化にとって重要な物理的過程の理論的研究」でノーベル物理学賞を受賞。「ラマン効果」の発見で1930年ノーベル物理学賞を受賞したチャンドラセカール・ラマンは叔父。
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