「何になさいますか?」
そのレストランのボーイさんは、3歳くらいの男の子に丁寧な口調で尋ねました。
ボーイは、その男の子が注文を決めるまで、すました顔をして、そばで待っている。
男の子のお母さんも一緒にメニューを見ながら、子どもが選ぶのをそれまたすました顔で待っていたのです。
これは、ご主人の留学の関係で、ニューヨークに住むことになったある方の著書から紹介させていただいたエピソードです。
ある方とは? 最後にご紹介しますね。
さて、
日本で、レストランに入り、注文を取る段になって、3歳の子にたいして、ボーイさんは、同じような対応を取るだろうかと考えました。
そしてお母さんは?
もしかすると・・・
このエピソードを読んで、アメリカと日本の子どもに対する見方や扱い方の違いを感じました。
日本では、子どもはまだ、何も自分で決められない存在として扱うことは多くありませんか。
しかし、アメリカでは・・・続きをご紹介しますね。
注文の料理が決まったようで、男の子がボーイさんに伝えました。
「かしこまりました」
ボーイさんはうなずき、お母さんの注文も聞いて去っていきました。
「お待たせしました、どうぞごゆっくりお楽しみください」
しばらくして注文の料理を持ってあらわれたボーイさんは、男の子とお母さんにニッコリ微笑んで料理をテーブルの上に並べました。
もちろん、英語には、日本語のような細かい丁寧語はないので、そう訳すのがいいのか、わかりませんが、それでも、ボーイさんは3歳の子を一人の人として扱っているように思います。
その続きを著者は、こう書いています。
ボーイさんは、男の子をずっとジェントルマン扱いしていました。
もし、これが日本だったら???
3歳の子は、自分では何も決定や判断のできない、子供として扱うことが多いのでは?
でも、アメリカでは・・・・
それによって子どもも・・・
男の子もボーイさんからジェントルマン扱いされるたびに、背筋を伸ばし、ジェントルマンになっていました。
ジェントルマン、レディとして、大人からちゃんと扱われている子どもは、自分でもそうなるよう努めているようでした。
人はどんな扱われ方をするかで、その態度は変わることでしょう。
子供として扱えば、子供。
一人の人として扱えば・・・
さて、このエピソードは、きっと名前を聞けば、多くの方が知っていると思われるあの人の著書から引用させていただきました。
あの方とは?
兵藤ゆきさんです。
一時、ラジオやバラエティー番組でかなり露出していたので、覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか? 彼女は、ご主人の留学の関係でニューヨークに11年住むことになり、そこで子育てを経験しました。
そしてその時の経験を「子どもがのびのび育つ理由」という本にまとめられています。
その本を読んでいて、日本とアメリカの子育て環境の違いを感じました。
彼女が住んだニューヨークは日本よりも社会全体として子育てをするうえで環境がよさそうな印象を受けました。
なぜかというと、NYの人たちは、子どもを連れた人に対して、とっても親切なんだそうです。
例えば、電車やバスに乗ると誰かが席を譲ってくれたり、ベビーカーを持って階段を上がり下がりしていると必ず誰かが助けてくれる。
日本ではどうでしょう?
そういえば、電車で子供連れの家族に席を譲ろうとしたら、断られたことがあります。(悲)
それはいいとして・・・
子どもに対して、どんな態度で接するか、それはとても大切だなと思ったので、記事にしてみようと思いました。
子どもを、一人の人として扱うって素敵ですね。
アドラー心理学的には、相互尊敬、相互信頼というところでしょうか?