●協力原理で子どもが活きる!「学びあい」について! | ◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

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以前、ちょっと変わった授業のやり方についてお伝えしました。


それが「学びあい」。


普通、学校での授業の方法として先生が一斉に教えるという形が一般的でしょう。


しかし、「学びあい」は、生徒がそれぞれを教えあいます。生徒がそれぞれ教え合う?


詳しいことは、本に譲るとして・・・そのメソッドには、いろいろなメリットがあるそうです。


それを、アドラー的な視点から考えてみたいと思います。


まず、競争原理協力原理について考えてみましょう。


さて、人間の最も根源的な欲求は「所属感」であるとアドラー心理学では考えます。


そして、その「所属感」を得ようとして人は様々な行動をします。


もちろん子どもも同様です。


そのため家庭や教室内で自分の居場所を求めて様々な作戦を展開するとか。


しかし、競争原理に基づいてクラスが運営されていると、子どもはなかなか所属感を得られそうにありません。


その理由について「クラスはよみがえる」の著者、野田俊作先生はこう述べます。


なぜなら、競争原理とは「○○の条件を満たしたときだけ、君をクラスの完全な一員だと認めよう。もしそうでなければ、君は完全な市民権は得られないよ」というシステムのことですから、子どもたちはある条件を満たさないかぎりクラスに完全には所属できないのです。その条件というのは、たとえば学業成績であり、規則を守ることです。


競争原理に基づいたクラスでは、所属感を持つことができる子は、限られそうです。


なぜなら、先生が掲げる条件を満たす時だけ認められるからです。


おそらくそれは、ほんの一部の成績上位者や先生のお気に入りの子だけ。


しかも競争原理で生きる子にとって他者は敵です。


それでは気も休まらないですね。


逆に、先生から認められない子は、別の形で所属を求めます。


不適切な行動をしてでも先生の注目を得ようとするのです。


しかし、それが得られないと行動はエスカレートし・・・


そう考えると競争原理で運営されているクラスで様々な問題が生じることは、当然と言えるのかもしれません。


野田先生はこう述べます。


現在の育児と教育のシステムは、ひどい競争原理の上に組み立てられています。・・・これは子どもたちにとって、この上なく不幸なことです。


それに対して協力原理で運営されるクラスはどうでしょう?


子どもたちが学ばなければならない最も大切なことは「人は協力しなければ生きていけない」という事実です。


そこには競争にはない、暖かな人と人との関係があります。


しかも、協力原理で生きる人のほうが急速に変化する社会にうまく対応できると言います。


野田先生はその理由を3つ挙げています。


①自分と他者を比較しないので、自分のしようとすることに全エネルギーを注ぎ込める。


②他者と協力するすべを知っている。


③勝ち負けにこだわらず、恐怖心から行動せずに人生というゲームを楽しめる。


これらをご覧になって、競争原理ではなく、協力原理で生きるほうが人生楽しく送れそうだと思いませんか?


そんな意味でも、学校で協力原理を取り入れてほしいものです。


実は、その協力原理が根底に見られるのが「学びあい」。


最後に「学びあい」いくつかのメリットをお伝えいたします。


①人間関係が変わる。それも良い方へ


②高学年女子のグループ化も解決できる


③低学年でもけんかを解決できる


④特別支援が必要な子も一緒にやれる


⑤成績が上がる


⑥みんなが勉強する


これを見た時に、とてもアドラー的と思いました。


このような学習メソッドが広がると・・・


「学びあい」に関してはいくつかの本が出ていますので、ご興味のある方はご覧になってみてください。