昨夜、「たけしのにっぽんのミカタ」という番組を見ました。
たまたま、妻がそのチャンネルにしたのですが、興味を引かれて最後まで見てしまいました。
番組を見たのは途中からでしたが、その時目にしたのが、学校で「江戸しぐさ?」を教えている光景でした。
2人の人が傘をさしてすれ違うのですが、その際に傘を横にずらして相手にぶつからないように配慮しながら通る練習です。
江戸時代には、そのように他の人に対して配慮を示しながら生活を送るということが普通に行われていたようです。
それは「江戸しぐさ」と言われるものですが、その伝統は徐々に廃れていったのでしょう。
そのため現在では、そのように人な配慮ができる人は少ないでしょうし、その習慣を教える人もあまりいないわけです。
本来、そのようなことは親が教えるべきものなのでしょうが、その親御さん自身も教わっていないので、子どもに教えられないというのが現実かもしれません。
だから学校で「江戸しぐさ」を教える、そんな取り組みをしている学校もあるのでしょうね。
実は、昨日、会議のため、東京に行ってきました。
人ごみの中、駅の通路を歩いていると、人とすれ違う際に、少しよけないと相手にぶつかる可能性があります。通りすがりに、全くよけようとともしない人がいます。
今の現状を江戸時代の人が見たら、どう思うのかなんて考えてしまいました。
また、八千草薫さんが、ゲストで出ていて、若い女性が電車でお化粧することに関して異議を唱えていました。
確かにあの光景を見ていると、嫌な感じがします。
ちなみに「しつけ」という言葉を漢字にすると「躾」。この漢字が示すように「しつけ」とは、身を美しくする振る舞いのこと。
はたして電車でお化粧をすることは、身を美しくする振る舞いと言えるのか?
顔はきれいになったとしても、・・・
きちんとしつけを受けた子は、気持ちがいいものです。
実際に、しっかりとあいさつができたり、他の人に配慮の示せる子は、身が美しい。
それに対して、先ほども述べましたが、すれ違う時に、全く避けようともせず、「ゴーイングマイウェイ」で通過しようとする人や電車でお化粧することは、振る舞いとしてあまり美しくない、私はそう思います。
ただ、そのような人も何がよくて、何がそうでないのか、教わっていないので知らないだけなんだと思います。
だからこそ、子供にそれを伝える必要があるのかもしれませんね。
そう言えば、野田俊作さんが子育て関係の講演の中で、1960年代から日本が豊かになりはじめ、子どもに何でも買ってあげられるようになってから、しつけがなくなったと話していました。
いわゆるアナーキズム育児が、その頃から始まったと言うのです。
とはいえ、私が小学、中学に行っていたころは、まだ、何でも買ってもらえるということはありませんでしたし、先生に対する敬意などもまだありました。
でも、私よりも5~10年くらい下の世代からでしょうか、校内暴力やいじめによる自殺なんて言葉が、ニュースに出てくるようになってきました。
そして時代は進み、学級崩壊という言葉を聞いたときには驚きを隠せませんでした。
世界的に見ても、国が豊かになるにつれ、しつけがなくなりつつあると野田さんは話していらっしゃいます。
豊かさばかりが追求されてきて、人として何が大切かが問われなくなったのかもしれません。
そう言えば、少し前に、中国のある映像をニュースで見たことがあります。
一人のおじさんがバスに乗り込んできたのですが、そのバスには、通路をはさんで、両側に2つの席があります。
進行方向に向かって右側、一番前の通路側に若者が座り、窓側の席は空いています。
若者はそこに自分の荷物を置いていたのです。
そしてバスに乗り込んできたおじさんは、その空いてる席に座ろうとしたのですが、若者は、それを阻止。
おじさんは、「そこ空いてるじゃないか」とか何とか言ったのですが、若者はおじさんに対して悪態をついたのです。
すると近くに座っていたおばちゃんも確か、「空いているのだから、譲るのが当然でしょ」というようなことを言いました。
すると若者は、「うるせー、ばばあ」みたいなことを言って・・・
一人っ子政策で、甘やかされて育った成果?なのかもしれません。
はたしてその子は、社会でうまくやっていけるのでしょうか?
やはり、「しつけ=躾」って大事だと思います。
しつけを崩壊させると社会も・・・
だから、大人が何かしないと・・・
ちなみに、先週受けたアドラー心理学の講座で、野田先生は、「発達障害やアスペの子もアドラー心理学でしつけし直すとよくなる」と言っていました。それを聞いて希望が持てました。
ハチドリの一滴のようなものかもしれませんが、私にできることをしていきたいと思います。パセージのために会場を見つけないと!