●賞罰を使うことは、なぜ、いけないのか? | ◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

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勇気づけでお子さんの健全な心も育ててあげませんか?

アドラー心理学は、賞罰のない育児を提唱しています。


それはなぜでしょう?


さまざまな問題があるからです。


では、実際にどのような問題があるのか、今日は、罰の問題点について考えてみたいと思います。


まず、お断りしておきますが、賞と罰に関する資料は、いろいろあります。


ここでは、野田俊作さんの「話しあう育児」という音声ファイルで述べられていたことに基づいて紹介したいと思います。


さて、野田さんは、罰を使った育児について


「罰は極めて効果的な育児です」


と述べています。


罰を使えば子どもに言うことを聞かせるのは簡単だし、それによって多くの子はそれで従うようになると言います。しかし、従わない子もいる。


そして、従う子たちをみると問題点があるそうです。


どんな問題かというと・・・


罰する人を嫌うようになる。


つまり、親子関係や先生と生徒の関係が悪くなる。


確かに叱られてばかりいたら、関係は悪くなりますね。


消極的になる。


罰を使うと子どもが怖がる。怖がると小さくなってしまう。


例えば、野田さんの知る日本舞踊の先生は生徒さんを叱らないんだそうです。


なぜか・・・?


「叱ると芸が小さくなるから」なんだそうです。


叱ることは子どもの器を小さくしてしまう可能性が!


罰せられないとやる(やらない)。


「罰は内面に道徳を作らない」と野田さんは述べていました。


そして傾向として「怒られるから、しちゃいけない」となりがちだと!


だからもし、叱る人がいないと・・・


同じ行動を繰り返すことがあり得るわけです。


なぜ、それがいけないか、理由を理解しない。


これは、③とも関連があると思いますが、罰を与えるだけでは、なぜそれをしちゃいけないか、なぜ、それをしないといけないか、などの理由を子どもは理解しないと野田さんは語っていました。


確かに、確かに!


罰で新しいことを教えることはできない。


罰で今やっていることをやめさせることはできる。


しかし、罰することで新しいことをさせることは難しいと野田さん。


実際に犬の訓練などでも、「餌をやって新しいことを覚えさせることはできるが、罰だけ使って新しいことを覚えさせることはできない」と述べられていました


それについては、妻の実家で飼っている柴犬の例からとっても良くわかります。


人を噛んだり、悪さをしたら、厳しく叱っていました。


それでは・・・


罰すると反抗的になる子がいる。


反抗してわざともっと悪いことをする子がいるそうですが、これに関しては、とってもよくわかります。


罰すると大人になったときに、人を罰で動かすことを学ぶ。


罰は暴力を遺伝させてしまう」と野田さん。


それは真実だと思います。


もちろん、100人いて、100人ともそうするかと言ったら違うでしょうが、統計的に、それを示すデータがあるそうです。


さて、このように罰や厳しく叱ることの問題点を見てきました。それには、批判的な態度も含まれます。


いかがでしょう?


罰や厳しく叱ることは、子どもを願うような方向へは導かないようです。


逆に・・・では、どうしたらいいのでしょう?


やはり、不適切な行動には、できるだけ注目しないこと。


そして子どもの適切な行動をよく観察していて、できるだけそこに注目して、フィードバックをしてあげることが大切なのかもしれませんね。