●ヒマとビンボーとお手伝いが、子どもの生きる力を育む! アナーキー育児にならないためのヒント? | ◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

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勉強だけできても意味はない!

学習のコツや勉強する意味を一緒に考えると共に

勇気づけでお子さんの健全な心も育ててあげませんか?

以前に書いた記事を加筆、修正して今回、記事にしました。


さて、友人が、小学生の時、弟とバスである場所に行かなくてはならなくなったんだそうです。


しかし、お金がない!


でも、どうしてもそこに行かないといけない!


友人はどうしたと思いますか?


ちなみに知り合いのお父さんは、ジャズのピアニストですが、いろんな関係で、子どもの頃、貧しかったそうです。


そんな状況の中、お金がないのに目的地にいかねばならない!


彼はどうしたでしょう?


お金がないので諦めた?


いいえ、彼は目的地にバスでたどり着いたのです。


どうしたかというと・・・


近くを回って、空き瓶を何本も見つけて、それをお金に変えたんだそうです。そのお金でバスに乗り、目的地に着いたのです。


彼は、知恵を働かせると共に行動に移しました。


では、同じような状況で、お子さんは、目的地にたどり着くことができるでしょうか?


多分、わたしも小学生の時には、きっとそんなことできなかったと思います!


友人は貧しい環境から、知恵を学んだのでしょう。


いまでも彼と話をしていると、たくましさを感じます。


では、彼の家がお金もちで、何不自由なく暮らしていたとしたら?


きっとそんなことはできなかったに違いありません。


現在、日本を含め先進国と言われる国々では、豊かになった故の問題が生じています。


昨日の記事でも、野田俊作さんの話を紹介しましたが、野田さんもまさに豊かさが、アナーキー(イズム)育児を生じさせている可能性について話していました。


そう考えると、子どもを自分で考え、自立した人に育てるためには、あえて足りない環境を作る必要があるのかもしれません。


ところで、なんとそれを実践された方がいます。


三谷宏治さんという方です。


三谷さんは、「お手伝い至上主義でいこう!」という本を書かれていて、勉強ではなく、お手伝いを最優先させること、そして貧乏ヒマが子どもを成長させると主張し、実際に3人の娘さんたちを育てた経験を本に書かれています。


ちなみに、その本の副題は、「子どもの就職力を高める『ヒマ・ビンボー・オテツダイ』習慣」。


ヒマ・ビンボー・オテツダイが、子どもの就職力を高めるんですって!


この本の著者、三谷さんは、どんな人かというと東大卒の有能なコンサルタント。


収入もかなりのものがあるはず。


しかし、あえて足りない環境を作ったんだそうです。


例えば、三谷家でお小遣いは、小3まで無給、小4から月400円、小6で月600円、中1で月1000円だそうです。


三谷さん曰く、


貧乏は「意欲」を高め、「工夫」を生む。


そして「交渉力」や「コミュニケーション力」を鍛えることができると主張します。


また、三谷さんはヒマ発想を生み、自律を促すと書いています。


実際に娘さんたちのコメントが随所に見られるのですが、それは三谷さんの主張を裏書きしています。


さてヒマ貧乏と共に強調されたのがお手伝い


では、お手伝いが強調されると、勉強に差し支えるんじゃないかと思うかもしれません。


その点については長女の方のコメントがおもしろい!


あまりにお手伝いしろってばっかり言われるから、くそって思って勉強してた。他の親たちは「勉強しろ」って言いまくってる、って友達からは聞いていた。でも「勉強しなくていいよ」って言われて、で勉強しませんでした、というのはつまらない。

言われなくてもやってやる、「お手伝い至上主義」なんかに負けるもんか!という反骨心だったかな。


「勉強しなさい」と言われたら、反発して勉強するのが嫌と思うかもしれませんが、お手伝い至上主義にして「勉強しなくていいよ」というと子どもは勉強してしまう。


逆説的でおもしろいですね。


そして、娘さんたちのコメントを読んでいて、とても、しっかりした娘さんであることが伝わってきます。ヒマ、ビンボー、お手伝いが、人としての土台を据えたのでしょうね。


ちなみにこの本の著者の対談が、プレジデントファミリーのHPに掲載されていましたので、最後に、それを紹介して記事を終わりにいたします。

http://www.president.co.jp/family/backnumber/2011/20110500/18534/