それは子どもたちと中南米に行った時のこと。

 

私と娘2人、友人と娘1人で、中南米の夫の赴任先に付いていった友人宅を訪れた。そこのうちも娘が2人いる。

 

彼女たちは、私の上の子どもが生後3ヶ月の時に出会ったママ友達で、最初の1年半、私が仕事復帰するまで、週に何日も一緒に過ごしていて、家族より気が置けない間柄になっていた。

私達は3人とも、真剣に子どもと遊ぶことが大事だと思っていて、行動力があり過ぎるほどにあり、本当に良く笑って過ごしたり、お互いの子どもに何かあったら、自分の子と同じように心配し合った。

 

私が仕事で引っ越してからも、ママ友達と細々と交流が続き、そして、1人が中南米に引っ越したけど家が広いから遊びに来ていいよ!泊めてあげる!と言えば、行く行く!と言うもう1人の友人。

 

私は20代初めの頃は海外旅行行きたい!と思っていたけれど、旅行って結構準備が大変だなと思うようになり、どちらかと言うと腰が重い。

だけど、その時は二人が言ってくれるならと、重い腰を上げて行ってみた。

 

子連れなら、友人がいれば何とかなるけど、自分だけでは(夫は仕事で長期休暇を取れないので)、トイレに行く時に荷物と子どもを見る人がいないので、治安の問題から難しいから、こんな機会でもないと行けないと思ったのもある。

 

楽しく2週間過ごさせてもらったのだけど、ある時、日本のコンビニとかなり違うから見に行こうと、コンビニに連れて行ってくれた。

 

何が違うのと聞くと、夜は治安の関係で、鉄格子のシャッターが降りるそう。

鉄格子の一部に小さな窓があって、そこでほしいものを言うと、店員が取ってきて売ってくれるのだと言う。

 

アフリカの映像でそんなお店見たなあ、アフリカの映像は昼間に鉄格子シャッターだったから治安の悪さにも段階が色々あるのだろうなあと思いつつ、コンビニに入り、楽しく子どもたちにあちらのお菓子を選ばせて(大きな豆、タマリンドの酸っぱさと唐辛子の辛さがくせになるお菓子が私は好きだった)レジに行くと、大きな銃を肩に掛け、ポケットがたくさんついた軍隊の人が着ているような服を着た、警備員さんが2人近付いてきて、レジ上、私達の至近距離でガチャリと銃を撃つ準備をして構えた。

私達の手の本当に近くで、お金をやり取りする手に向けられた。

 

大人たちは一瞬静まったが、子供の手前(子どもが怖がらないように)、何事もないように会計を済ませて外に出た。

 

友人に聞くと、これまでに何度も行っているけど、こんなことは初めてだったと言う。

 

近隣かそのお店で強盗があったのだろうか。

 

未だに理由はわからない。

 

スウェーデンで見たのは戦争への備えとしての銃だったが、中南米では、お店が、お店の安全の為だけに傭兵を雇わなくては行けない。

 

他にもそちらでは、日本では必要ない、安全への備えが色々必要で(警備員が門を守っている高級住宅街じゃないと日本人は住めないなど)、日本の治安の良さは当たり前ではないのだと身に沁みた。また、だからこそ、日本では経費を少なくして仕事ができるのだな、と思った出来事だった。