英検のライティング問題が、級を順に進めていけば良いように良く出来ているなあと感心しました。
設問は、級を上がるごとに、身近なテーマから社会問題に移行していくし、キーワードが設定されていてそれを使って意見を書く練習を繰り返し、一級ではキーワード無しで書くところに持っていく。
もちろん、字数も単語も級が上がるごとに徐々に上げてある。
テーマも、賛否両論あって、意見を作りやすい良いテーマだと思いました。
これを、ディスカッションの為のライティング(話すためには書く練習が有効だと信じてます)に使えないかと、過去問で授業案を幾つか作った後、予想問題の授業案を作ってみました。
問題と、キーワードだけでなく、背景などに、メリットとデメリットを箇条書きにして、知識がなくても、どちらの意見も作れるようにしました。
あ、日本語で、です。
英語より日本語の方が進んでいて、更にエッセイを書いた経験も日常で社会問題を論じる環境も無ければ、英語は英語で、単語、文法、読解を合格ラインまで上げて、ライティングは日本語で練習した方が良いのではと思います。
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/1205365/
こちらの先生も、生徒さんの英語力を確かめられた後、日本語で指導をされたようです。
これを、英検ライティングの形式(集中ゼミ1級を参考にしました)で書いて、発表。推敲して直して発表、を数回繰り返すところまでがセットですが、ここまですると、結構"らしく"なったように思います。
では、私の作った予想問題です。
対話型の生成AI(chatGPTなど)研究は促進されるべきか、中止されるべきか
chatGPT
オープンAIが開発した対話型の生成AI。何らかの言葉を与えられると、それに続く確率の高い言葉を事前学習した膨大なデータから選ぶ。自然な受け答え。
長い文章の要約、論点整理、外国語翻訳、プログラミングが可能。
生成AIはマイクロソフト、グーグルなど巨大IT企業を中心に開発が進む。
インターネットの発明に匹敵する、新しい産業革命、などと評され、4月に自民党のプロジェクトチームも「新たな経済成長の起爆剤になりうる」と活用政策推進を求める。
メリット ~生産性の向上
・新たな経済成長の可能性
・すぐに多数の新規ビジネスが生まれる(東大副学長4月3日)→インターネットやスマホ登場で米国でGAFAが生まれたが、日本は乗り遅れたことへの危機感。
・定型業務効率の格段的な向上(同上)→法律相談や英会話アプリ、ライター向け記事作成支援を始めた企業も。神奈川県横須賀市は、広報作成や議事録要約に使用。国会答弁作成を検討。政府は中央省庁での利用可否を検討。
デメリット(技術的な課題もあり今後の社会への悪影響も懸念(東大副学長4月3日)) ~テクノロジーの乱用
・個人情報、機密情報の漏洩→イタリアは使用を一時的に禁止
・巧妙な偽情報を大量に作り世論操作や情報工作が可能
・自然な文面の詐欺メール、論文、作文、記事の作成→論文使用への禁止をする大学が出ている。東大は盗用チェックソフト導入。上智大は成績評価に繋がる提出物での使用禁止。九州大は授業事にルール作成。名古屋大は7月までに指針を示す。
・プログラミング技術を使ったサイバー犯罪
・AI由来の情報が大量に出回ることにより情報の選別が難しくなる
・生成される文章に事実でない情報が含まれる
・感情操作の可能性(30代妻子持ちの男性研究者が、米国スタートアップ運営のAIアプリChaiの、仮想キャラクタとのチャットボット(自動会話システム)との、自殺を促すとも受け取れる会話の後に自殺したと3月ベルギーメディアの報。)
各所の対応
米国研究者ら2万超が同様AIの開発の6か月停止を求める。
欧米諸国は規制強化を模索。
イタリアは一時禁止。
参考文献
毎日新聞4/21朝刊一面、同4/23社説、同4/25朝刊3面、クローズアップ現代4/11
学習会流れ
1.資料を読み、クローズアップ現代4/11を視聴後、ライティングする。
2.発表、推敲を受けて書き直し再度発表、を数回繰り返す。
学習会感想
楽しかった。クローズアップ現代分かりやすい。
、、、次は、クロ現に負けない資料を作りたいものです。
それはさておき、クローン技術が過去に英検ライティングに取り上げられていて、その授業案も作ったのですが、クローン羊ドリーが生まれたニュースが世界中に賛否両論を巻き起こし、すぐに各国が規制を始めたり議論が加熱した流れが、chatGPTも似ているなと思い、予想問題を作ってみました。
私も調べながら纏めることで勉強になりました。社会知識も常識も欠けていて、さらっと作れないところが悲しいとも言えますが。
どなたか、試してみて感想頂けたらとても嬉しいです。また、間違いがありましたら指摘頂けると嬉しいです。