英語の読みが進んでくると、読書の導入が始まります。

 

小説などの本を一つずつ自分で探してこれる方、あるいは元々英語が出来るようになったら読みたい本が一定量ある方は別として、そうでない方なら、新聞、雑誌類の定期的に届けてもらえる媒体は便利です。

一冊一冊選ぶ手間もなく、定期的に届くのが学習?あるいはもう既に、楽しみな情報収集(英語学習ではなくて英語を使う段階)の継続に繋がりやすいと思います。

 

これまで読めなかったものが読めるようになるのは、とても嬉しい事です。

 

さあ、全部読むぞ!と意気込むと挫折するので、まずは、

 

タイトルを全て読む

 

→次に一つだけ読んでみる

 

→余力があれば読む記事を増やしていく。

 

くらいが良いです。

 

時間を測ると継続しやすい方は、一日30分など決めてしまうのも良いです。

 

読む記事は、好きなものを選定すれば良い(好きなものは自分の日本語での語彙、知識が多い為)のだけれど、なかなか新聞一面のトップ記事は読み辛いかも知れません。

 

その理由は、例えば、

 

say 言う → utter 発する

think 思う → deem考える

 

など、基本語彙が上級語に変わってしまうからです。

 

後ろの方の記事ではそうでもないから、単語繋げて意味を類推する文脈読みを進めた方なら読めるんですよね。

 

だから、一面は諦めてしばらくは後ろの面から読んでいくか、定期的な新聞読書を続けながら、並行して単語帳を英検1級まで回してしまうと、大抵読めるのではと思います。

 

1つの記事に分からない単語が数語なら(専門語に幼児語など、私の場合は多岐に渡ります)調べなくても意味は全て取れるし、その後に単語を調べても、へーっと眺めているうちに何となく覚えています。

 

私が高校生の時に読んでいたのは、講談社英語文庫で、後ろに分かりにくい単熟語の意味が書いてありました。最初は良く見ていましたが、すぐに面倒になり、文脈で判断して読む方に切り替えました。

 

読む途中で話を何度も止めると、話の理解度が日本語でも下がります。

外国語なら尚更なので、単熟語リストは別の時間に眺めるくらいが良いかも知れないです。

 

特に今の大学入試では読むスピードが重視されるそうなので、文脈読みでどんどんスピードを上げていくことは大事です。

 

感覚としては、その世界にどっぷりハマって、気付いたら時間が相当経っていた。

 

この感じになると、どんどんスピードがついてくるのではと思います。

 

スピードが上がると理解度も上がる、と高校の先生に言われたけど、スピードと理解度の相関関係を調べた事がないので、こちらは良く分かりません。

 

それから、英語の先生に教えてもらって、高3の冬には朝日新聞の英語版も読んでいたけど、当時は日本語の新聞をたまにしか読んでいなかったし、お恥ずかしながら社会にあまり興味を持てず、人には興味があったので、アメリカの人生相談をひたすら読んで、どこの国の人も悩みは変わらないなあ、と思っていただけでした。

 

定期的に英語力を測っていなかったので、効果測定できてないだけど、英語力は上がっていたのかも知れませんが。

 

つまり、その人の学習目的とその人が日本語で何を読んでいるか、を良く聞かないと、多読に何を薦めたら良いのか分からないのだなと、今は分かります。

 

もし、本人が興味のない方面の英語を鍛える必要があるなら、その前に、その方面の日本語に興味を持って読む段階が必要だと思います。

 

この辺りは、日本語の読みと同様、司書の先生の領域でしょうか。

 

近年知ったのがNew York Times International Weekly。

 

英語塾Jprepの斎藤先生は、中学生の頃にお小遣いで読んでいて、当時は本屋で1ヶ月あたり1000円くらいで購入できたそうです。

 

今は本屋では頼めず、うちは朝日新聞でお願いしていましたが、朝日新聞での取り扱いも終わり、その後Fujisanの定期購読で何年かお願いしていました。郵送で自宅まで送られてくるので、便利でした。

 

こちらのサイトを見ると、一部220円、fujisanを見ると配達料が一部あたり40円で、一月に1000円から1250円でしょうか。

 

内容は、8ページで上記サイトによると、

 

“ニューヨーク・タイムズ紙が編集の国際週末版英字新聞

商品紹介

米国ニューヨーク・タイムズ紙の紙面から取り上げた、論説、国際トレンド、経済、科学、テクノロジー、生活・文化、アート、デザイン等のフィーチャー記事が8ページの紙面に満載されています。英語のレベルは、「アメリカの新聞」そのもので、日本語の解説等はありませんので、上級者向きです。”

 

フィーチャーは特集の意味です。

 

実は、最初は、週に8ページと量は少ないし、ニューヨーク・タイムズでどの記事がどの面で取り上げられていたかなど、全体の雰囲気は掴めないけど、ニューヨーク・タイムズでの報道の視点が読めるならいいかと思っていたら、こちら↓を見付けました。

 

https://support.japantimes.co.jp/hc/ja/articles/115000110861-The-New-York-Times-

 

“The New York Times (International Edition) とアメリカで発行されている The New York Times(現地版)との違いについて

9か月前 更新

それぞれ別の版のため、全体の構成としては異なります。

日本で発行されるThe New York Times (International Edition)はアジア版となり、米国国内版と同じ記事もありますが、米国版には掲載されていない地域的な視点からの内容が多く含まれています。”

 

アジア版だと知りました。

 

道理で日本含むアジアや他地域の記事が多い訳だなと。

 

コロナ禍で、アメリカのNew York Timesの一面トップに、死亡者リストが載った事があったのですが、それはweekly版でも同じ扱いでしたから、同じ場合もあるようですが。

 

どこでも、自国の内容、自国の視点からの記事が大半になる筈ですよね。

 

と、内容には取り扱いが必要ですが、中高生が気軽に読み始めるのに、お小遣いでも読めるなんて、ハードルが低くてとても良いなあと思います。

 

英語多読だけ考えると本でも良いです。

本を探すのが大変だけど、ハマると一気に語数読んじゃうのが、本の良いところです。

 

帰国生じゃなく小学生で英検一級を取ったお子さん(ネットや本で二人しか知りませんが)は、どちらも高学年でハリー・ポッターの原書を読破されています。

 

ハリーポッターは、私も昔読みましたが、長いので、同じ単語を見掛ける率が高く、ハリーポッターの文脈で覚えた単語が結構あります。英検一級の単語帳でも見掛けたし、その後読んだ児童書でも見掛けます。

 

例えば、

 

purge 粛清する(容赦なく殺す) キクタン1級 eiblio 準1級

rage 激怒する(真っ赤になってガーガー大声で怒る) うちの単語帳にはないですが、eiblioでは2級

 

上記記載は、単語 辞書に載っている意味 (私がハリーポッターを読んでいて文脈で感じたイメージ) 英検相当級 の順番です。

 

英検的には実用英語が先になるので、児童書に良く出て来る文学表現(つまり子どもが良く接して使う語)は、後回しになるので、英検一級にも結構多いんです。

 

ネイティブ児童書や小学生向けの単語帳(学校の先生がコピーして生徒に配って授業で使うようなもの)を読んでみて、そう言った発見がありました。

 

例えば、diaperと言った単語。

 

私は、知りませんでした。

 

絵本を読んでいて見掛けたので、すぐにおむつだと分かったし、ダイパーケーキってこの事かと思いましたが、大人の会話や文章であまり見掛けませんよね。

 

だけど、日本で幼少期を過ごしているから、日本語のおむつを知らない人は居ないはずで。

 

日本語の場合は幼児語からそれぞれの時期の言葉を積み上げてるけど、外国語の場合はまず大人の言葉から習って、段々領域を広げるのが普通です。

 

(これを悪用して、ネイティブなら幼児でも必ず知っているこんな単語を長年習っても知らないから日本の英語教育は悪い、と自社商品に誘導する英語の幼児教育商品を見掛けたような😅

 

大人の外国人として日本語を学ぶ場合で考えて頂くと分かりやすいと思いますが、“おむつ”“あんよ”“おっきする”より、“トイレ”“歩く”“起きる”を覚えた方が早く話せますよね。)

 

だから、本好きな方は本を探されると良いと思います。多読向けの洋書紹介サイトも結構あるし、本もあります。

 

うちも、そう言ったものを参考にして、何百冊かは購入しました。(もう少しあるかも😅保管場所に苦労しています。)

 

新聞は、興味が外国社会や外国メディアに向いている学習者向けです。

 

同じ事件や社会問題が日本とは違った視点で報じられているところが、読んでいて面白いです。