劇場で予告を見てから気になっていた映画です。

配信がきてから暫く経ちましたが、やっと見ました。

 

【あらすじ】

イラン国内で核開発施設の破壊工作に成功したCIA工作員トム・ハリスは、CIAの内部告発による機密情報漏洩で全世界にその正体が明らかとなってしまう。ミッションを即刻中止し、中東からの脱出を図るトムは、30時間後に離陸する英国SAS連隊の飛行機に搭乗するため、アフガニスタン南部のカンダハルにあるCIA基地を目指す。しかし、イランの精鋭集団・コッズ部隊、パキスタン軍統合情報局(ISI)、さらにタリバンの息がかかったゲリラ、金次第で敵にも味方にもなる武装集団など、トムをめぐる追跡劇は敵と味方が入り乱れる混沌としたものとなっていく。

引用元:

 

 

イレギュラーな事態により、決まった時間内に自力脱出しなければならないというストーリーは、ローン・サバイバーを思い出します。

 

 

 

ローン・サバイバーでもタリバン兵が出てきますが、カンダハルほど敵勢力が入り組んでいないのでアクション映画が好きな方なら問題なく観れるかなと思います。

私はローン・サバイバーの緊張感ある内容はとても好きでした。

 

さてカンダハル、真っ先に感想として上がるのは「敵勢力を見分けるのが難しい!」でした。

ざっくり中東関係は、宗教も政治も何もかもが入り組んでいて、何より日本人からすれば理解しづらい価値観で動いている世界なので、すべてを理解しようとするのは至難の業なのでは…と個人的には考えています。

映画作中でもちょこっと言及があるように、コロコロと勢力図が変わったり、裏切りがあったり、市民が戦闘に参加していたりと、とにかくカオスなんですね。私は元々地理的な話や政治的なこと、特に中東関係は理解が難しい部分が多いこともあって、今まであまり触れてこなかった文化圏の話でもあります。それでも一応、一通り映画の内容を理解出来たのは、地政学をテーマにした漫画(地政学ボーイズや紛争でしたら八田まで等)を読んでいて、ふんわりでもカオス具合を知っていたからでしょうか。それでも映画に込められた本当の意味での混乱具合、緊張感、問題の本質などは、まだまだ理解が足りないと思いました。

視聴前にはあらすじ含め、さらっとでも良いので舞台となっている地域について知識があるとより楽しめるかもしれません。

 

そういった背景があるので、ストーリーに関しては「ちょっと難しかったな」という印象があります。

ただこれは映画!映画は頭を空っぽにして観てもいい、娯楽のひとつであります。

小難しいことを抜きにして好きだったところを挙げてみます。

 

・黒バイクで追撃してくる男がとにかくカッコよかった!男が戦闘に躍起になる理由も含めて、作中で一番魅力的な男性だったと思います。最近の言葉で言えばメロい男でした。彫りの深いイケメンが必死になって戦いに挑む姿は最高でありました。その末路も含めて。

 

・友情がアツイ。利害関係や組織の暗躍、金が絡むアレコレや裏切り、恨みつらみなどあっても、約束は守るぞというアツイ男たちの関係性が最高でした。

 

・VSヘリを相手にした夜戦もカッコよかったと思います。このシーンについては賛否両論あるようですが(画面が暗すぎて見えないとかそういうレベルですが)、私はこのシーン大好きでした。夜戦は当然ながら画面映えしないのでアクション映画でもなかなか観られない…というか、カンダハルほどリアルに描いている作品もないと思うので、これは貴重だと思いました。暗視ゴーグル欲しくなっちゃう。(すごく高いので買えませんけど…!)

 

・航空戦力は正義

 

他にも色々見所良い所はたくさんありましたが、印象に残っているところをピックアップしてみました。

予告ではスピード感をアピールしている感じでしたが、どちらかと言えば堅実に話が進んでいく感じで、飛び交う銃弾もわりと少な目です(当社比)

トリガーハッピー・弾幕はパワーだぜな方には少し物足りないかもしれませんが、その分、リアリティへの追及がある映画だったかなと思います。

 

政治とかそういう難しいことは好きじゃないかな、という人でも、楽しめる部分はある映画だと思います。特に中東系イケメンがお好きな方にはとてもオススメしたい…!!!!エキゾチックな登場人物たちと、舞台とを存分に楽しんでもらえたらなって思います。