感想送付サービスを行う中で、ご要望として「気になる点があったら教えて欲しい」「誤字脱字や誤用があったら教えて欲しい」というお話を頂戴する事は、わりと頻度の高いご要望でした。

 

そういったご要望に応えるうちに、「ご指摘内容としてお伝えするのであれば、私自身がもっと日本語や校正について勉強すべきではないか?」「勉強したことは必ずご依頼者様に還元できる内容だから、無駄はないはず!」と意気込んで、昨年一年かけて、校正について勉強をしました。

 

校正について勉強して、そこで身に着けた知識や知見は、間違いなく私自身の財産になりました。

フリーで活動している自分ではなかなか知る事が出来ない出版関係の用語や、原稿がどういった流れで書籍になるのか等、知るたびに心が躍る単元もたくさんありました。

 

けれど、私の軸である「感想サービス」においては、これらの知識を得たことは、ちょっと失敗だったかな…と反省しています。

 

感想を綴る際は、完全に「一般人のオタク目線/読者目線」で作品の文章を読み込んでいます。常に楽しく、テンションが高い状態で作品と向き合っているので、多少の誤字脱字や誤用、無理な展開があってもまったく気にならないんですね。むしろ内容によっては考察しがいのある要素にも思えて、さらにオーラが高まったオタクとしては、アレやコレやと作品への愛を語ってしまう始末です。

 

一方で校正は、まず「文章を文章として読むな」と最初に学びます。(他のスクールはどうか分かりませんが、少なくとも私は最初にそう学びました。)

たまにネットでも話が流れてきますが、人間の脳って、ある程度文章が変でも、勝手に脳内で補完して読めるような仕組みになっているんです。しかしそれでは、校正を行う者としては失格です。校正をする際は、一字一句、一文字ずつ指やペンで指し示しながら、時には口に出して一文字ずつ区切って発音しながら、本当にこれで良いのか?大丈夫か?間違っていないか?とチェックをしながら作業を進めます。

(私が行っている校正は、主に素読みと呼ばれる形式です。正解(仮)である元原稿と校正刷り(ゲラ)を引き合わせる方法ではないので、そもそもの正解(仮)が分からないまま、誤字脱字などを見つけようとしています。)

 

ここまで読んで下さった方ならもうお察し頂けるかもしれませんが、

「文章を文章として読み込んで、感情を綴る仕事」と

「文章を文字単体として見つめて、正誤を精査する仕事」は、対極にあるんですよね…。ドクロ

 

校正を学ぶ前から誤字脱字チェックをしていましたが、知識が深まるごとに気になる点が増えていき、それがノイズとなり、感想を綴る際に手が止まってしまう・思考が一度停止してしまう現象に悩まされるようになってしまいました…。チーン

 

これは完全に、私の勉強不足と見込みの甘さが原因です。ひとりでドツボに嵌って、納品予定日前までウンウン頭を悩ませるようになってしまって、ひとつのご依頼に対しての作業時間が長くなってしまうという最悪のループを産んでしまいました…。うまく知識を使いこなせなかったこと、自分自身がそもそも切り替え下手である事を考慮しなかったところは、本当に大反省です…。

 

本当でしたら、今年は校正に関するお仕事もメインの柱として育てていこうと思っていました。けれど今の状態、それも一番大事にしている感想送付サービスに支障がある状態で校正関係まで手を伸ばしてしまう事は、もう大惨事になる未来しか予想が出来ないので、路線変更する事にしました。

 

「文章関係の仕事が出来たら幸せ」「創作者様の助けになるなら何でも覚えたい!」なんて、志は立派だったかもしれませんが、行動自体はちょっと無計画でした。反省しています…。

 

個人サイトのブログでも確か告知したと思うのですが、今後は初心に戻って、校正に入るような作業はあくまでオプション程度の対応に留めようと思います。

逆に、校正をお求めの方は、校正だけのコースをご依頼して頂くことで、上手く頭のスイッチを切り替えて対応する事が出来るので、そちらをご利用頂く形になります。

 

自分の不甲斐なさもそうですが、まさか校正と感想がここまで両立の難しいジャンルだとは思っておらず…。今年も試行錯誤しつつ、仕事をするようになると思います。

 

また、3月上旬再開を目指していたココナラ出品中のサービスですが、もしかしたら3月中の再開自体が難しいかもしれません…。

以前告知した通り、リピート様に限り別途ご相談は受付中ですので、何卒宜しくお願い致します。

 

せっかく学んだ校正知識、もっとうまく活かせる方法はないのでしょうか…赤ちゃん泣き