低炭水化物食は心疾患を増やす?
はい。
お勉強の時間です
「Low carbohydrate-high protein diet and incidence ofcardiovascular diseases in Swedish women:prospective cohort study」
BMJ 2012;344
(低炭水化物ー高タンパク質食と心疾患発症率の関係:スウェーデン女性のコホート研究)
という論文を読みました。
今まで、多くの研究で、1年以内程度の比較的短期間であれば、
低炭水化物ー高タンパク質食は安全であろう!
との見解が示されていましたが、長期的なコホート研究は珍しいのではないかと思います
ざっくりした論文の内容は、
●30~49歳のスウェーデン女性43,396人を約16年間追跡したコホート研究。
●食品摂取頻度調査法によって、食事を調査し、摂取量によってスコアをつけた。
1(低タンパク質)~10(高タンパク質)、1(高炭水化物)~10(低炭水化物)で、
それぞれを組み合わせて、2~20のグループに分けた。
●それぞれのグループでの心疾患の発症率をみる。
●結果は、点数が2点上がるごとに(低炭水化物ー高タンパク質食になるごとに)、
心疾患のリスク比が、1.04上がった。
●考察で書かれているが、タンパク質の質が重要なようで、植物性よりも動物性で、心疾患発症のリスクが上がる。(データはなかった気がする・・)
てな感じでした
興味があって、英語が読める方は、是非原文をお読みください
そして、間違えているところがあったら、教えてください
<私の解釈>
今までの研究でも分かっている通り、短期(1年くらい)の低炭水化物食は、
減量に効果があるし、安全でもありそうなので、やりたい人はやったらいいと思います
でも、”炭水化物だけ減らして、あとは何を食べてもいい”という発想は、
他の疾患リスク(今回の調査では心疾患)を上げる可能性があるので、やめた方がいいと思う
炭水化物とたんぱく質の量も大切だけど、その質(植物性か動物性か)も重要な要素なので、
「ご飯を食べなければ、お肉をいくらでも食べていいよ」といったことは推奨されるべきではないと思う
結論としては、あんまり極端に炭水化物を減らすことを続けるのは、良くないだろうな!
ってとこですかね