その会社に入りたいと思って企業研究をするのですが、なかなか上手くイメージをつかむことが難しいかもしれません。今ではウェブページ上で企業情報や理念などを公開していますので、何のサービスを提供しているかくらいは見ればわかるようになっています。

しかし、中で働いている人の性質や、会社の雰囲気などをつかむのはなかなか難しいかもしれません。実はこういった情報が、何のサービスをしているかとか、組織がどのようになっているかよりもよっぽど重要です。なぜかというと、就職活動で採用する人が見ているのは、「うちの会社でやっていけるかどうか?」という能力面も当然みますが、それ以上に「うちの会社の社員と一緒に仕事をうまくできるかどうか?」という社内の環境に適合しているかどうかだと私は考えます。

大昔の採用では、能力が最優先事項だったかもしれません。IT化がまだ進んでいませんでしたから、計算が早い、文書をまとめるのが早い人は重宝されましたし、何をきいても答えられる知識をもった人間は尊敬されました。ですので、処理能力が高ければ多少人間的にダメなところがあっても、目をつぶっているような企業も多々あったように思います。

しかし今はどうでしょうか。仕事をするにも機械的に処理できるところはどんどんオートメーション化してしまいましたし、知識が足りなければITを利用して調査すれば誰でもすぐに情報を得ることができる世の中になりました。ですので、その人の処理能力の良し悪しが、IT利用による補助で差が縮まってきているとも思います。

そうなると最も優先されるのは、他の働いている人とうまく仕事ができるか、一緒に働きやすい人柄をしているか、こちらが望む事をすぐに理解できるかどうかというコミュニケーション面になってくると私は思います。近年コミュ力コミュ力と言われているのはそういう経緯なのかなと思います。

話を戻しますが、そういう事を踏まえると、企業を理解する上で重要なのは、企業の中にはどのような人が働いているか、どのように働きたいと思っている人が多いのかということを理解することだと思います。相手がわからないと、自分があっている会社かどうかもわかりませんし、アピールする方向も定め難いのではないかと思います。

通常、就活は忙しいためウェブページにある会社紹介だけを調べることが多いですがそれでは、上記のことを調べることはできません。そこで、Facebookやmixiといったソーシャルネットワークを利用することをお勧めします。

日本人は通常あまり勤め先を公開しない傾向にありますが、オープンに開かれたITの世界ではおおらかな人も結構います。例えば訪問しようと思っている企業がありましたら、その企業名でFacebook等を検索してみてください。結構な人がヒットすると思いますので、気に入った人がもしブログやtwitterといったオープンな発言をしているようでしたらフォローしてみましょう。その人の発する言葉や考え方、普段何時まで働いているかなどがわかってくると思います。この時、一人や二人ではなく10人以上フォローするといいかもしれません。共通点などがわかってくるとしめたものなので、アピールのための材料として用意して行きましょう。

なお、大学生の方で新卒選考に行くようでしたら、OB訪問は絶大な効果をもたらします。最も大企業すぎると、OB訪問をしても、内部社員と採用担当がかけ離れすぎているせいであまり意味がなかったりはします。私がOB訪問を勧める理由は、そういうコネづくりを奨めているのではなく、どちらかというとどういう人なのかを知るためです。その人は選考を通ってその会社にいるわけですが、「その会社にとって欲しい人」だったから会社に入れているわけです。OBと話をして、その人がどういう人か知り、そこからなぜ採用されたかを想像してみると良いと思います。

この時、あまりOBに直接入れた理由や、アピールしたことなどを聞くことはあまり意味がありません。あくまで主観になってしまうので、採用担当が採用した理由とはあまり合致していない事が多いからです。自分が採用担当になったような気分で、その人をよく観察して考えることが、採用選考で上手くいく秘訣の一つではないかと思います。




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