キャンディの森

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キャンディキャンディ 私的二次小説

キャンディキャンディ二次小説

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  クラスでキャンディはイライザに捕まった。

 「キャンディ、テリィが別れたがっているらしいわね。。」
「どうしてあなたが知ってるのよ!」
「テリィに相談されたのよ、裏山で私たち毎日会ってるもの。」
「嘘でしょう!そんな事信じていないわ!」
「あら、どうして嘘って言えるのかしら、テリィ、最近あなたの前に姿を見せないんじゃなくて?私にぼやいてたわ。。あなたがしつこく付きまとうから迷惑だって。」
「テリィがそんな事言うはずないわ。。」
「ふん、あんた自分でそう勝手に思ってるだけじゃないの?」

勝手に自分で思っているだけ。。そう言われてキャンディは返す言葉がなかった。

「知ってた?グランチェスター公爵って絶対テリィを貴族の娘としか結婚させないって噂よ。あんたなんかどうあがいても無理に決まってると思わない?」

「。。。」

「あんたがアードレー家の名を語るだけでも虫酸が走るわ。大おばさまだってあんたの顔見ると吐き気がするって!」

「。。。好きなだけ言えばいいわ。」

「な、何よ!」

「あなたはラガン家の立派なお嬢様で何不自由なく育っているんですもの。私とは違うわ。テリィがあなたの事好きなら。。良かったわね。祝福するわ。。」

そう言って教室を走り去った。

「ふん、馬鹿な女。所詮、こんなところに来る方がおかしいのよ。」
イライザは取り巻き達とクスクス笑っていた。


(テリィはイライザなんかを好きになるはずがないわ。。あの手紙。。ひょっとしたらイライザの仕業?!)


次の日曜日、キャンディは外出許可を出してブルーリバー動物園に出かけた。

テリィと会えなくなってしまったキャンディはアルバートさんに会って相談するしか思いつかなかった。

動物園は日曜日の家族連れで多くの人々で賑わっていてアルバートさんも忙しそうに働いていた。

「こんにちは、アルバートさん!」
「やぁ、キャンディ!久し振りだね、元気かい?」
「ええ。。」
アルバートはサルの小屋の掃除をしている。
「大変そうね。。」
「まぁ、これが仕事だからね!でも身体を動かして動物達と話をしながら働くのは愉快だよ!」
「そう。。」
「なんだい。。元気がないね。」
「。。。」
「テリィ君とケンカでもしたのかい?」
「会えなくなってしまって。。」
「会えない?」
「ええ。。。」
「キャンディ、テリィなら来てるよ、ほら、あの小屋の中にいるから。。行ってきてごらん。」
「テリィが?!」

キャンディは小屋の方へと飛んでいった。

「テリィ!」
キャンディはドアを勢いよく開けた。
「キャンディ!」
「テリィ!テリィ!」

キャンディはテリィが両手を広げている胸に飛び込んだ。

「キャンディ。。どうしたんだ、何があった?」
「私、あなたからの手紙を貰ったわ。」
「手紙?」
「別れたいって言う手紙。」
「なんだ、こんなデタラメの手紙!」
キャンディが見せた手紙をテリィはクシャクシャに丸めてゴミ箱に捨てた。
「イライザだろ、どうせ!あの女狐。」
「やっぱりそうなのね。。それにシスターマーガレットからもシスターグレーからもあなたと付き合うなって。。」
「なぜなんだ?急に。」
「テリィのお父様が学院に来られて許さないって。。貴族との結婚しか許さないから誰とも近づけさせてはならないと言う事をシスター達は言われたみたいなの。。」
「あの、クソ親父め。。!!」
「怒らないで、テリィ!それはあなたの身分を考えると仕方ない事だと思ってる。。」
「そんな馬鹿な話!今時許されるはずないだろ!俺はあんな家出てやる!」
「テリィ。。」
「グランチェスターなんてクソ喰らえだ!これから親父に会って話をするよ。」
「テリィ。。!」
「今から行こう。君も一緒だ。」
「テリィ!そんな事したら、大げんかになってしまうわ!」
「いいんだよ!あんな家ぶち壊してやる。誰も俺の生き方を邪魔はさせない。俺の自由だ。誰を好きになって誰と一緒になるか、何をして生きるか、俺の自由だ。家のために生きるんじゃない。。そんなの人間じゃない。。奴隷だ。。」
「テリィ。。」
「俺は構わないんだ。反対されても。俺自身の気持ちは変わらない。何があっても変わらないよ。。」
「テリィ。。」
「キャンディ。。俺を信じろ、誰が何を言ってきても俺だけを信じてくれ。。」
「テリィ。。分かった。。ありがとう。。」
テリィはキャンディに口づけをした。
「キャンディ、愛しているよ。。」
テリィは優しく抱きしめた。そしてその力はいつもの何倍も力強く抱きしめたのだった。
「テリィ。。私もよ。。信じているわ。。」

テリィとキャンディはグランチェスター城に向かった。ロンドン郊外にある大きなグランチェスター城は天空に聳え立ち、キャンディは軽くめまいを覚えた。

「すごい。。!  おとぎ話に出てくるお城のようだわ!」
「これがグランチェスター城。。俺の家だ。さぁ、行こう。」
キャンディは身震いを一瞬感じた。こんな大きな城の中が家だと言うテリィの身分の重さを今更ながらに感じてしまった。
「こんな城でも一つだけいいことあるぜ。」
「一つだけ?」
「ああ、嫌な連中と顔を付き合わさなくていいってやつさ。」
「まぁ、そんなに。。」
「広すぎて誰がどこにいるんだか分からない。だから親父も浮気し放題さ。。自分は好き勝手な事をして俺に無理をごり押しするだなんて許せない。この俺が従うはずはないが。」
テリィの顔は緊張に引き締まって見えた。
「あそこが門だ。それからずーっとまっすぐ城の橋を渡ってさらにどんどんまっすぐ行くとまた門がある。門番のところを超えてしばらく行くと大理石の門柱と階段が見えてくる。赤い絨毯が見えたら玄関だ。」
「なんて遠いの!」
「ああ、だから家に帰るのが面倒でね!寮の方が便利さ。」
「そうなのね。。」

赤い絨毯の敷いてある大理石の階段を上ると大きくて重そうな木のドアがあった。

「テリュースだ、開けてくれ!」
執事が出てきてドアが開いた。
「テリュース様、おかえりなさいませ。。」
「親父はどこにいる?」
「書斎でいらっしゃいます。」
神経質そうな細くて背の高い執事が表情も変えずに言った。
「さっ、キャンディ、入って。」
「え、ええ。。」
キャンディはおずおずと中へ入った。暗くて豪華な城の内部が次第に明らかになってきた。重々しいシャンデリアがある長い廊下をまっすぐどこまでも進んでいった。いくつかの部屋を通り越して何度か右や左に曲がりながら10分ほど歩くとまた大きなドアがあった。
テリィはそのドアをノックした。
「テリュースです。」
「。。。入れ。」
ドアが二重になっていて中へ入ると、パイプをくわえたリチャード・グランチェスター公爵がソファに座っていた。

「テリュース、久しぶりだな。」
「はい。。」
リチャードはテリィの後ろに隠れているキャンディをジロッと見た。
「誰かね。そちらは。。」
「こちらはキャンディス・ホワイト・アードレー嬢。僕の恋人です。」
「。。。」
リチャードは顔色一つ変えずにパイプを燻らせた。しかし表情は厳しく笑顔一つ なかった。

「何しにきたのかね。アードレー家の人間が。」

キャンディはいきなり話しかけられてびっくりしてしまった。そしてアードレー家を既に知っているような言い方にも驚き、何か敵意すらそこに感じた。





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