小林由依×渡邉理佐(学パロ)
続きです










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物心がついた時から人が信じられなかった
両親は私が幼い頃から仕事が忙しくて
家にいることは年に一度あるかないかくらいだった。
頼れる大人も信じられる人もいなかった

だから1人で頑張って生きてきた。

なのに神様は不平等だ




『グスン、、やめて、ぐだざぃ、、』

○○「喋んなよ気持ち悪い」

『うぅ、、あ』


こんな仕打ちを受けないといけないなんて
私は昔からよく虐められていた。
私が何をしたというのだろうか

しかもクラスの中心的存在の子から虐められていたから
私の味方なんて誰もいないし助けてくれる人もいなかった
みんな見てるだけ私なんていないように接して自分に回ってこないように必死だった。

もう何もかもが嫌になっていた。


またいつも通りに学校に行く


○○「小林さーん、また来たの?」


今日も始まる
そう思った時私の意識は途絶えた。

次、目が覚めた時には
知らない人が目の前にいた。




保乃「大丈夫、?」

『や、やめて!』


触れられそうになって咄嗟に振り払ってしまった。


保乃「えっ、由依ちゃんどうしたん?」

瑞穂「おっ由依ちゃんやっと起きたおはよー!」


次から次へと誰なのこの人たちは
それに私はどうしてこんなところにいるの


瑞穂「なんか怯えてる?」

保乃「あのさ、確認なんやけど保乃達のことは分かる?」



わかるも何も初対面だし、知るわけが無い



保乃「もしかして」

瑞穂「そのもしかしてかもね。えっと櫻警察署生活安全課の土生瑞穂って言います。でこっちが

保乃「同じく櫻警察署生活安全課の田村保乃です。貴方は小林由依ちゃんだよね」

『は、はい』


なんで私の名前
それに警察署なんて私何もしてないし。


保乃「今日はね、7月14日の18時だよ。そして会うのもこれで4回目くらいかな?」


えっ、?
そんなの嘘だ。
だって私が学校に向かったのは6月4日の午前だから
1ヶ月以上の間の記憶が無いってこと?


瑞穂「由依ちゃんはね。未成年飲酒、煙草しちゃったのとホテルに向かう所を補導されたって感じかな。やっぱり覚えてない?」


覚えてないと聞かれても私がそんなことするわけが無いしできるわけがない。
それに学校から記憶が途絶えているのだから知るはずもない


保乃「ほんまに覚えてないんやな。これ最初に由依ちゃんと会った時の写真なんやけど」


えっ、?
これが私?人違いじゃ、でも、私の顔だよね、?
格好は露出が多めで長い前髪も分けて化粧をしている。

こんなの私なんかじゃない
そう言い聞かせないとなんか頭がおかしくなりそうだった。



保乃「今日はどうしよっか、もう少しここに居てもいいけど」

『大丈夫です。帰ります』


このままここにいると自分が分からなくなりそうで怖い


瑞穂「わかった。でもこれだけ渡しとく。今の由依ちゃんなら聞いてくれそうだから。もしなんかあったらいつでも連絡してきていいから」


私は土生さんから連絡先の書かれた紙をもらい
そのまま家に帰った。
時計やスマホを確認してもやっぱり日付はあの時田村さんの言っていた通りで
私ほんとにどうしちゃったんだろう


結局考えすぎて一睡も出来ないまま
学校に向かった。



学校に行くといつものいじめっ子はおらず
誰も話しかけには来なかったけど何も起こらなかった。


こんな日々がまた1ヶ月ほど過ぎていった。
あの時のことが嘘かのように何も起こらなかった。
と言ったら嘘にはなるが少し意識が途絶え途絶えなだけで大して生活には支障をきたさなかった


でも、悪夢は突然やってくる
またあの時のように意識が遠のくのを感じた。



そして次に目が覚めたときには
知らないホテルのベッドの上にいた。


っ、、腰いたい、、

えっ、なにこれ

私は服を着ていなくて
掛け布団の上に綺麗に畳まれた衣類があった。

私はその服を着て辺りを確認する
そしてテーブルの上には置き手紙があった。

内容を確認すると

由依ちゃん今日はありがとうね
ホテル代は払っておいたから
起きたらそのまま帰って大丈夫だよ

と書かれていた。


私、誰かとそういうことしちゃったの?


分からない誰か、誰か、
頭が痛い
助けて、、、、


私はあの時貰った連絡先に電話をかけた。


瑞穂「もしもし?」

『たすけて、』

瑞穂「えっ由依ちゃん!?今どこにいるの?」

『わからない、でもホテルにいて、私何も分からなくて、、どうしたらいいのか分からなくて』

瑞穂「ホテル、、、わかった今から向かうからそこで待ってて。急ぐね!保乃いくよ

保乃「えっあっうん!」

瑞穂「電話繋いどくから何かあったら話して」


それから私の意識はまた途絶えた。
次また目を覚ました時には同じホテルにいて
でも違うことと言えば隣に田村さんと土生さんがいるということ


保乃「よかったぁ、目覚ました」

『田村さん、土生さん、、グスン』


私はふたりがいる安心感で泣いてしまった
でも、この瞬間理解したこの間土生さん達が話していた話は本当のことなんだって
私は本当にあんなことをしてしまったと


失望感というのかなもうなんか全てがどうでもよく感じる


瑞穂「由依ちゃんはさ、もしかしたら解離性同一性障害なのかもね」

『えっ、?』


聞いたことはあるけどまさか私が


保乃「一人の人間の中に全く別の人格が複数存在することのことを言うんやけど。今の由依ちゃんの状況はそれに当てはまると思うんよ」


田村さんの説明を聞いて腑に落ちてしまった。
だって今までの出来事が全て当てはまるからだ
認めたくは無いけど認めざるを得なかった


瑞穂「今は受け入れられないかもしれない。でも私たちが守るからこれから一緒に頑張ろ」

『っ、、はい、、』


でも、この日初めて信じたい頼れる人が出来た気がした。


高校生に上がり、
人格が変わる回数は増えていた。

その度に補導をされ、田村さんや土生さんに助けられていた。



転校

これで3回目
この生活にも転校にも何となく慣れてきてしまった。


でも、やっぱり人や学校は怖くて
いつも怖気付いてしまう。


自己紹介を軽く済ませ、自席に着く。
目の前の少女は明らかにクラスの中心的存在そんな気がした。




「小林さんだよね。渡邉理佐です。よろしくね」



彼女は後ろを向いて私に自己紹介をしてくれた。
私は軽く会釈をして彼女の顔を見る

っ、、、


私は走って教室をでた。
思い出してしまった。
あの時私をいじめてきた子もあの子のような子だった。
もうあんな思いはしたくない。なるべく関わらないように
変に思われないように過ごさなければ



1時間目が始まる直前に教室に戻った。
そして1つ気づいてしまった。私教科書持ってない。
1人キョロキョロしていると渡邉さんが教科書を私の机に置いた。

自然と声が漏れてしまった。


『えっ、』

「教科書貸したげる。私隣のクラスから借りるから」

『あ、ありがと』


これが渡邉さんとの初めての会話だった。



そして転校して1ヵ月くらいが過ぎた頃、相変わらず渡邉さんは私に話しかけてくれた。
やっぱり怖いけど優しいところもあるのかななんて思った
まあ業務連絡みたいなものしか話してないけど


そしてしばらくして
私は学校を休学になってしまった。

学校に行けてたとしても
症状が治った訳では無いし逆に言えば酷くなっていた
だから学校長に休学と言われても何も感じなかった。
というか受け入れるしか無かった。



休学期間は
田村さんや土生さんが日替わりで私の様子を見に来てくれていた。
私の記憶が無い日の出来事はふたりがノートにまとめてくれて何があったのか読めばわかるようになっていた。


明日からまた長い休学期間を経て学校へ行ける
まあまた行けなくなるかもだけど

翌日、私は久しぶりに教室に入った。
あの時と何も変わらない



席に着いてSHRが始まるのを待つ。


「小林さん」

『は、はい』


急に話しかけられ驚いた私は声が少し裏返ってしまった。

この日から渡邉さんと関わることがかなり増えた。
渡邉さんは優しくてもしかしたらあの人たちとは違うのかもそう思えた。
だから、私からも少しづつだけど話しかけるようになった。


『わ、渡邉さん』

「うん?どうした」


私が名前を呼ぶと必ず反応してくれるそれが凄く嬉しかった。そんな理佐ちゃんに少しづつ惹かれていくのを感じていた



明るい気持ちで家に帰りテーブルの上を見る。
そこには学校の書類が置かれていた

あれ?こんなの日記にも書かれていなかった。
いつのだろう。もしかして休学期間に誰かが届けてくれたのかな?でももし仮にそれが本当なら私のあの姿見られたかもしれないってことだよね。
どうしよう、


そんなことをおもっていると


保乃「由依ちゃんおるー?」

『あっ田村さん』

保乃「やっほー。あっそういえばその資料理佐が持ってきてたよ」

『えっ、渡邉さんが?』

保乃「保乃ら幼なじみで仲良いんやけどたまたま由依ちゃんが休学期間中ここら辺であって、小林さんに書類届けた言うてたから学校同じやしそうだと思うよ。」


パズルのピースがあったような気がした。
そりゃそうだ。こんな私に優しくしようなんて思わない

危うく勘違いしてしまうところだった

理佐ちゃんが優しくしてくれていたのは私では無い
紛れもない別人格の私なんだ



この日から私は理佐ちゃんを避けるようになった。












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最後までお読み頂きありがとうございました


では、

またね*