餌を求めて集まる、飼い主のいない猫=松江市内

山陰中央新報
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=534543004
 島根県が本年度、飼い主のいない野良猫の食事の管理や排せつ物の清掃などを地域住民が行い“共生”を図る「地域猫」活 動に乗り出した。年間1500匹を超える猫の殺処分を減らすのが狙い。県は、ふん尿や悪臭など猫にかかわる住民の苦情・トラブルの解消にも結び付けたい考 え。

 県薬事衛生課によると、県内で殺処分された猫の数は減少傾向にあるものの、2011年度は1553匹。避妊・去勢手術を行っていない猫から生まれた子猫は、殺処分全体の約6割に当たる952匹に達した。

 加えて、ふん尿や悪臭、家屋への侵入といった、野良猫に関する苦情が保健所や市町村に寄せられ、地域のトラブルの原因にもなっていた。

 こうした問題を受け、県は本年度から、飼い主のいない子猫が多い地区を対象に地域猫活動のモデル事業に着手。保健所などが今夏に現状調査を行い、モデル地区に選定した県東部の2地区で、自治体や住民に働きかけ、地域で猫を飼育する仕組みを構築する。

 また、子猫を増やさないため、4月に出雲保健所内に開設した動物愛護棟で、モデル地区の野良猫の避妊・去勢手術を行う。県レベルで避妊・去勢まで手掛けるのは長野、徳島に続き3県目という。

 県はモデル地区での実績を踏まえ、地域猫活動を拡大したい考えで、県薬事衛生課の伊藤耕・食品衛生グループリーダーは「不幸な猫が、これ以上増えない環境をつくりたい」と話した。