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ロケットニュース242011年4月14日



2011年4月上旬、取材班は避難地区に指定されている福島県双葉郡浪江町を訪れた。複数の動物保護団体が集まり、合同で猫や を保護をするというので、その活動に同行取材をさせてもらったのだ。


浪江町は福島第一原子力発電所から非常に近い地域で、半径5~15キロ圏内に位置している。それゆえ、他の地域より高濃度の放射性物質が空気中や地面にあると思われ、長時間この地域にいることは非常に危険な状態といえる。

しかし、浪江町から人間の姿が消えたものの、置き去りにされた猫や犬はそのままこの地で生きている。虫や鳥を食べ、雨水や水溜りの汚水を飲んで生活していると思われる。

今回この救出計画を実行しているのは、『ねこひと会』『アニマルフレンドシップ』『のらねこ墨田』 などの動物保護団体。猫や犬たちを放射性物質や放射線から守るべく保護し、安全な場所に連れて行くのが目的だ。

今回、猫や犬を捕獲するべく向かったのは双葉郡浪江町と南相馬市小高区。特に浪江町は放射性物質の濃度が濃いとされる地域で、立ち入るだけで放射性物質が身体に付着することになる。事実、記者は取材後の表面汚染検査・スクリーニング において1.5kcpmの放射線を身体(衣類)から放っていた。

猫や犬たちは東北地方太平洋沖地震が発生した3月11日から今日までずっと浪江町にいるわけで、数時間波江町にいただけの人間よりも放射性物質を身体に付着している可能性がある。いち早く、それら動物たちを保護しなくてはならない。そう考えての活動だ。

猫を捕獲するためのケージは特殊なもので、エサをケージに入れておき、猫がそれを食べるためにケージに入ると扉が閉まって出られなくなる仕かけになっている。いつもは野良猫を保護するためのケージとして使われているらしい。

まずはじめにケージを仕掛けておき、数十分後にケージを回収に行くというのが今回のやり方。そう簡単につかまるものなのか? と記者は疑心暗鬼だったが、かなり多くの猫を捕獲することができた。かなり飢えているようで、エサに飛びついてしまったのかもしれない。いつもエサを与えていた人間がいなくなったのだから、お腹をすかしていて当然だ。

捕獲した猫と飼い主が再会できるように、捕獲した場所に猫の特徴を書き、「連絡はこちらまで」という張り紙をする。猫は放射能の恐れがない安全なところで生活し、時間が経って浪江町が安全な場所になり、飼い主が家に戻ってきたとき再会できるというわけだ。

捕獲された猫や犬は保健所でスクリーニングを受けたが、幸いにも放射線量は基準値以下だった。これからこの動物たちは東京や他の地域に運ばれ、一時的な預かりボランティアの家で生活することになる。

しかし、一時預かりボランティアや、里親になってくれる人たちの数が足りない状況になっている。もしもあなたが猫や犬を飼える環境にあるならば、一時的に預かったり、里親になることを考えてみてはどうだろうか? 人に飼われていた動物たちは、人の愛情なくして生きてはいけない。あなたが手を差し伸べたぶん、動物たちはその何倍もの愛情をあなたに与えてくれるかもしれない。