逝ってしまわれたか、本当に。
大阪時代、昼も夜もなく忙しく仕事をしていた時の事。
思い出の仕事はいくつかある。
福本清三さんとの現場はその一つだ。
今はなき仕事館で、東映の皆さんと殺陣師についてのショーを何度か行った。
間近で観る殺陣は、本当にかっこよかぅた。
時代劇で普段活していらっしゃるホンモノの剣士方が、“真剣に”斬り合う。
可笑しみ。気合い。
もうかっこよかったしか言えないし、加えて
御大 福本さんの優しかった事。
トークショーの時も、本当にシャイで、ベラベラ喋ることはないんだけど、決して司会に対して、困らせる様な寡黙さではない。一生懸命、「わたしの様なものが…」という想いを滲ませながら、言葉少なにお話頂いた。
書き込みで真っ青になった(わたし、手を入れるときは青派なのよ)台本はまだ捨てずに取ってある。
ほんとに、素敵だった。
あまりの素敵さに、
みんなで「これ、パッケージで全国回りましょうよ!」なんてわいわい盛り上がった楽屋だった。
著作にサインを入れてもらった。
本棚にしっかりしまってある。
お仕事を通して、素晴らしい出会いをしたものだ。お仕事ロードの片隅で、あなたの存在に感謝して、ご逝去を悼む人間が、東京の片隅でひとりいるのことを記しておきたいです。
『太秦ライムライト』も、素敵だったな。
市瀬秀和さんも出ていらっしゃったな。
良い思い出に感謝。
お疲れ様でした。