2008年10月某日、T病院で告知を受けた。
先生は、まるで「風邪ですね!」とでも言うように、
よどみなく本人に直接伝えてきた。
あまりに突然だったので、逆に母さんの頭の中は驚くほど落ち着いていた。
動揺していたのは、隣に座っていた旦那だけだったかもしれない。
母さんは、まるでひとごとの様に先生の説明を聞いていた。
「大変珍しいガンです!」「悪性の中でも更に悪性です!」
「抗がん剤治療が最もむいている腫瘍です」「。。。etc」
う~ん。。 この太ももにできたぷにゅぷにゅしたおできはガンなのね。。
へ~。。 そうなんだぁ。。
それでも母さんの頭の中では、まだ現実味を帯びてきていなかった。。
だから、あんなことを聞けたのかもしれない。。
『先生!この治療は、延命ですか?』
いま思えばなんと大胆なことをいきなり聞いてしまったんだろうと思う。。
「いいえ!根治が目的です!!」
先生は、はっきりとそう答えてくれた。
治るんだぁ~!! 母さんのガンは治るんだぁ~!!!
と思ったら。。
突然、母さんの両方の目からは、大粒の涙がポロポロ落ちてきたのです。
鼻の奥の方がぎゅーっとなって痛いほどだった。。
緊張していたのだった。
助かる可能性があるのだとわかった途端、緊張の糸が切れてしまったのである。
