年寄りとの旅行ってのは、忍耐が必要・・だってのはみなさんおわかりですね?


いや、旅行に限ったことは無く

普段の生活の中でも、自分のペースを相手に併せて

スローダウンする必要があるのです。


局アナになって、アナウンス講習を受けた時

アナウンサーってのは立て板に水のようにサラサラ~っと

よどみなく喋る事が出来る人の事だと思っていた私は

やたらと早口で、

ニュース原稿等を読む時、さんざん先輩アナウンサーから

『お年寄りか幼児に噛み砕いて聞かせるようにゆっくりと』と言われたものです。


そう、つまりお年寄りや子供ってのは行動も頭脳もスローペースなので

ゆーーっくり、そのペースに合わせてあげることで

理解してもらい易くなる・・・と言う事な訳ですね。


ところで、

普段から、超マイペースで

そのペースがやたらと早いDaddyは

自分の期待する応えが即答で戻ってこないと

イライライライライラ・・・・・・・・

途端に機嫌が悪くなり

全く扱い難い人種です。

それは相手が年寄りだろうと、生れたばかりの乳幼児だろうと

そりゃもーーー容赦ないんですわ。

自分のペースに合わせられない人間は、人間と認めない・・というのが彼。

自分のペースが世の中の正しい基準で

それ以外は『あほ』『ばか』『まぬけ』『無能』『価値の無い人間』

だそうです。


私など、(彼が 私にだからか、気兼ねなしに誰に対してもののしるこういう言葉や、行動に対して非常に不愉快になりつつも)こういうのに慣れているので常に、先回りして考える癖がついてますけど・・。


(正直、それもまた疲れるんです。それが、寝起きを襲われる。。つまり寝起きで低血圧の私が英語モードを

切ったままでぼーーっしているときに、不意をついてなんかバババーっと注文されたりなんかすると????彼の期待通りのまともな回答が出来ないので、即座にそりゃとんでもない逆鱗に触れるわけですね。)


彼の容赦の無さったらそりゃー非情ですわ。

80近い実の親にでさえ

『まったくボケてる!』と怒りまくり・・。


いや、そりゃ80も近けりゃボケるって。

それの何にいらつくのか?

自分はボケないとでも思ってるんでしょうかねー。


それって、すごく自分勝手ないらだちとしかいいようがありませんよね。


ま、ここは彼への愚痴を言いたいわけではなく

ともかくお年寄りってのはスローで、それが当たり前なんだってこと。


そんな年寄りの私の両親と一緒に家族旅行に付き合ってくれたDaddy。


ちょっとでもスムーズに事が運ばないとすぐにいらだつ彼を

私の親や姉がどう思うのか・・正直 それのほうが不安でしたよ。

そして案の定・・或る晩


彼は怒り爆発で 捨て台詞残して一人レストランを立ち去る・・というシチュエーションになってしまいました!

(T_T)/~~~


この日は、何日か前から私が

ヒルトンホテルのシーフードブッツフェにみんなで行こう!と提案しておりました。

その日の朝、姉がヒルトンホテルに電話すると

レストランにはつながらず、ホテルのフロントの女性が

『では6名で予約を入れておきます。レストランの名前は○○です。』

と言って電話を切りました。


予約の7,8分前にホテルに到着した我々は

レストランの入り口で待っておりました。


姉が『このレストランかしら?シーフードブッフェと書いてあるけど・・名前が違うからフロントで確認してくる』

と言ってフロントへ行きました。


私達は、正直

予約のレストランがどこであれ

もうこのレストランの入り口(見るからにシーフードブッフェ)で1番に並んでいるのだし

予約がなくても席に案内されるだろうから

このまま、ここでよいのではないか??って思いました。


姉が戻ってきて『予約してある名前の店はこのホテルのレストランではなくマッサージだった。レストランは2Fのお店が予約入っていたからそちらに移動しよう』と言うので

(ここでいいのになーーー)と思いつつ

我々6名は店を移動。


ところが行った先の店はシーフードブッフェでが無かった・・。(ヒルトンのフロントの女性はまったくトンチンカンな店に予約を入れてくれちゃった事になります)


*ちなみに、ブッフェスタイルだと、子供が自分の食べたいものを選べるので親としては気楽なんです。

更に、私達の頭には今日はシーフードブッフェだという刷り込みができていたのだ。


で、みんなして、この行った先のレストランで

あーでもない、こーでもない・・と立ち往生。


両親は『折角予約してくれたんだから

(姉が自分の希望でここをアレンジしてくれたと信じている)ここにしましょう』と言って店に入っていくし

Daddyは怒って『帰る!』と、一人爆発して立ち去るし・・。


こんな状況で、夕食時にホテルの中を右往左往してたら

どんどん席は埋まり

結局どこのお店にも入れなく可能性があるし、

別に予約入れていたって、カードで代金先払いしてるわけではないのですから

1番に並んでいた、最初から食べるつもりの

シーフードブッフェに入ればよいのでは・・・

というのが私と、そしてDaddyの考えだったんですけどね・・。


年老いた両親は、

店に入れなくなる・・という状況はあまり理解していない上、

シーフードブッフェにこだわる理由も判ってない。

さらに とんだ勘違いで

姉がアレンジしてくれたんだから姉をたてるべき・・ということに非常にこだわっている。


結局、ホテルのフロントの女性が、全く違うレストランを予約し

更にレストランですらない場所の名前をレストランの名前だと、姉に伝えた・・・って事が

混乱の原因だったんですけどー。

まあ、それはさておき

問題は、こういう状況でどうするかでしょ。


私なら、即決 予約はさておき並んでいて

確実に入れるシーフードブッフェにそのまま入ります。


姉や両親に、それを伝えたのだけど『どうして予約してあるのに、他のレストランに入るのか』

を理解してもらえなかった。

多分、じっくり噛み砕いて説明したら理解してもらえたんだと思うんですけど

なにしろ早く行動しなきゃ、レストランの外で並んで待つはめになりそうですし、

怒っているDaddyが、ほんとにこのまま部屋に戻ったら

それこそあと何日もグアムに滞在している間、みんなが嫌な気分になること間違いなしです。


ただ、両親のために来ている旅行な訳だし

親のいいようにしてあげたいという気持ちも私の中にはあり・・・。


いつもなら、最初に並んだ店から移動などすらしない私も、ここはみんなに合わせよう・・という

気持ちが働いた訳ですね。


でも、結局

Daddyをおいかけて、なんとか説得し部屋に帰ることなく

最初に並んだブッフェに行って席をとることにしました。

もともと、この店に予約が入っているはずな訳だし・・。悪いのはホテル側なんですから。


私達は、6人分の席をこの店に確保することができました。

そして、そんなこんなしている間に姉が両親と姿を現しました。


父は、この一連の行動に

『姉をたてて予約したレストランに行くべきだったのに』と怒っており・・私に文句言ってましたけどねー。


この旅行にDaddyも息子も来ていなければ

べつにブッフェにもこだわらないし、レストランに入れなければ

最悪コンビニ弁当になったところで気にしません。

両親との旅行を実現させるために、Daddyには1週間の休暇をとってもらい、息子の面倒をずーーーと

みてもらっているうえ、旅費からなにからスポンサーになってくれた訳だし

ここで、そんな夫を無視して

親のいいなりにホテルのレストランをウロウロする・・って事は

出来ませんよ。


ともかく、Daddyの気の短さも厄介ながら

その気の短い人とお年寄り一緒に旅行・・

これはダブルで大変な事でした。


自分の親じゃなくちゃ無理ですよ。

それを、義理の親のために最大限忍耐しようとしてた、気の短いDaddyは

(その文句を後に自分のブログで世界中の読者に書こうとなんだろうと)

評価に値する事だろうと思います。


私なんか、今は亡き義理父が日本に滞在していた際、帯状疱疹になった位

大変な思いしてますからね・・。

いくら男と言えど、Daddyも彼なりに気を遣ったことでしょう。


義理の親への親孝行も、自分の親が他界している彼にとっては

自分の親にできなかった分の孝行だと思って、あと何年か・・何十年か・・頑張ってもらいましょう。