本当は現在ドラマでやっている「燕は戻ってこない」の文庫本を買うために
本屋さんをのぞいていたのだけど、
同じ著者の単行本新刊が目につき、その場で少しググったら
「中ピ連」の榎美沙子を題材にしたものだと知り、こちらを買ってしまった。
私はといえば、子供のころにニュースで見ていて、
きれいな人がピンクのヘルメットかぶって大勢でおしかけて
なにやら大騒ぎをしたけど、いつの間にか消えた人、というイメージだったが。
今考えてみれば、世の中がおやじ主導の昭和の時代に
「ピル解禁」を声にあげた人だと、実はスゴいひとだったのじゃないかと思い当たり
夢中で読んだ。
もちろんノンフィクションではなく、フィクション、物語、だが、
取材をきちんとしたうえでその心情面に迫るものだった。
当時はある意味変人扱いされていたし、
SNSのない時代に、そのやり方や主導の仕方に未熟さは感じたものの、
聡明な彼女がなぜこんなことを始めたのか、
最初の動機部分はなんとなくわかる気がした。
彼女のような人がいたからこそ、今があるのもよくわかるが、
生まれた時代が違っていたらとも思いを馳せてしまう。
なんかもっと知りたいと思った。