出典予想 第二弾


入試頻出作家の最新作品をご紹介します。




「夜空にひらく」いとうみく


アルバイト先で暴力事件を起こし、家庭裁判所に送致されたのち試験観察処分となった、鳴海円人。 補導委託先に選ばれたのは、煙火店(花火の製造所)を営む、深見静一の家だった。 深見と深見の母まち子、住み込みで働く双子の花火師、健と康と同じ屋根の下で暮らすうちに、円人は自分の居場所を見つけていく。



⭐︎中学入試頻出作品 「朔と新」を書いた

いとうみくさんの最新作です。







「文通小説」眞島めいり

「あたし、もうすぐ引っ越すんだ」三月二十四日。二年生として登校した最後の日、通知表を受け取って帰っていた道の途中で、貴緒が言いだした。たいしたことじゃないけどいちおう話しとくね、くらいの、いつもとまったく変わらない調子で。――中略ーー 「文通……」わたしはばかみたいにくり返した。意味はもちろん知ってるし、なんなら現在進行形で、クラスメイトや他クラスの子としょっちゅう手紙を交換している。便箋の凝った折り方だって五種類くらい手が覚えている。ハートやうさぎ、シャツの形に折ったものを渡すと、貴緒はとくに喜んでくれたから。だけど、この先はそうじゃない。学校で手渡しするのは不可能になるんだ。始まるのは、ほんとうの〈文通〉。貴緒が遠くへ行ってしまうことの現実感が、その単語ひとつにぎゅっと詰まっていた。(本文より)


⭐︎眞島めいりさんは「みつきの雪」が
中学入試に15校以上出されています。




「私たちの世代は」瀬尾まいこ

いまを生きる私たちの道標となる物語の誕生!

「明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日からだよ」
今でもふと思う。あの数年はなんだったのだろうかと。
不自由で息苦しかった毎日。
家で過ごすことが最善だとされていたあの期間。
多くの人から当たり前にあるはずのものを奪っていったであろう時代。
それでも、あの日々が連れてきてくれたもの、与えてくれたものが確かにあった――。

【著者より】
何かと制限され思いどおりに過ごせない毎日を、大人も子どもも、誰しもが
困難を抱えながら進んできたと思います。
そして、これから、また違う日々に向かわないといけない中で、ほんの少しでも
明るいものを差し出せる物語になれれば。そう思っています。


⭐︎2023年入試で「夏の体温」が10校以上出題された
瀬尾まいこさんの最新作です。
それ以外の作品も、中学入試によく出されています。




中学入試に取り上げられやすいテーマで、読んでいて面白い作品を取り上げました。

2024組、頑張ってください!





毎年、趣味で予想をしています。
ひとつ前の記事①や過去記事も
良かったらご覧くださいニコニコ