映画「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」を観ました | 現代アート思考でビジネスを変革する「メタ・アーチング」

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【ガウディの真意を探ることの無意味】
映画「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」を観ました!

ガウディの建築は好き☆
映画では建築作業中の内部や設計や模型の復元、建築家、彫刻家、ステンドグラス作家、宗教家などのインタビュー。
そして、資金難、内戦、建築反対運動など、色々な側面から描かれていて、とても面白かったです!( ☆∀☆)

興味深かったのは、生誕のファサード(塔のある入口の部分)と受難のファサードをうけもった彫刻家の取り組む姿勢。

生誕のファサードなどの彫刻を受持った彫刻家、外尾悦郎はガウディの視線に自分を同化させるため、カトリックに改宗までして、とことん自分を没入していこうとする。

反対に受難のファサードの彫刻の担当は前衛彫刻家のジョセップ・スビラックス。
彼はガウディから離れて、自分たちの時代からガウディの目指すものを翻訳して表現しようとする。
あの建築に前衛的な彫刻を施すのは勇気がいっただろうな。
彼は無宗教で、実はサグラダファミリアの建築に反対していた一人なんてだから。

そういう彼に受難のファサードの彫刻を頼んだ主任建築家は凄い!
「彼しか彫刻を頼める彫刻家はいない!反対意見もあるだろうが、歴史がこの選択の正しさを証明してくらるだろう。」と言っていた。

私はこの前衛的な彫刻のファサードはいいと思う。
何故なら、この建物が100年以上かかって作られたことの歴史の流れの象徴を刻むことになるから。

もちろん、ガウディはこういう彫刻は想像しなかっただろう。
けれど、ガウディが今の時代まで生きていたら面白い!と言ったかもしれない。


様々な思考と信念をもつ人々が情熱をもってつくり続けるサグラダ・ファミリア。

映画の中で音楽家が言っていたが、作品は出来あがったら、作者の手をはなれて一人歩き始めるもの。
作曲家が書いたスコアは同じても、演奏者の解釈で奏でられる音色が違うように。

ガウディが何を創ろうとしたのか?
ガウディが考えた正しいサグラダ・ファミリアとは?

すでに、そんな問いは意味をなさない。

ガウディがこの建築で何を目指したのか?

我々がこの建築をどう解釈するのか?
問題点はそこなんだろうな。

色々問いを自分にできる映画でした。


■「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」
http://www.uplink.co.jp/sagrada/

◆世の中の闇と光を哲学とアートで暴け「楽園の毒蜜信書」
http://henshinb.com/archives/news/mail







受難のファサードの彫刻↓