ひとり | 優しい時間

優しい時間

Heal a Heart



あの日 3月11日金曜日


入試とかいろいろで高校が休みだったゆうな


高校は 我が家からは歩いてでも行ける距離


普段は 父親家族に遠慮してか


土日の登校以外は 我が家から通った事はありませんでした


たまたま 休み最中でも課外授業があり


金曜日~月曜日まで


我が家から登校したいと 言ってきました


大歓迎!!


午前中で学校は終り


預けていた鍵で 我が家で一人留守番をしていました


私は仕事 みくは小学校 


そして


地震…


大きく揺れ 事務所の外に出て 自分も恐怖に慄きながら


真っ先に頭に浮かんだのは


一人で我が家にいるはずのゆうなの事


携帯は繋がらないし 余震は続いている しかもかなり強い余震



怖い 怖い


でも めちゃくちゃになった事務所を前に


同僚が 今日は怖いし 明日片づけるとして


家に帰った方がいいですよ…


うぅ…有難う(涙)


帰る途中 信号も止まり 東西に横断したい車はかなりの大渋滞


私は4号線をひたすら南下するので 順調に車は流れた


けど 唯一信号が付いていた107号との交差点で


赤の信号待ちの時 私は手前の陸橋の真上


と、また大きな揺れ


看板もグラグラ 心臓はバクバク


怖いのと ゆうなの心配で パニックだった


私からのメールはゆうなにすぐ届き ゆうなもすぐに返事を返すも


私には届かない


だから 余計焦る


やっとの思いで家に着き ドアを開け 『ゆうなー!』








と、そこにはニコニコ笑って 落ちたものを元の位置に戻している姿


ゆ 『すごかったね~ヤバいよね~』


私 『へっ…?ヤバいよね~って 大丈夫?』 ←この時点で少々腰抜け気味


ゆ 『うん 大丈夫 大丈夫 』


私 『外に出たの?』


ゆ 『ううん リビングのドア開けて 立ってたよ あとさぁ いっぱい落ちちゃったから


   元の場所 よく判んないから テキトーに置いといたよ~』








その後 バスや電車も止まり 帰る交通手段もなく 車の燃料も乏しく 


21日までいた彼女


出勤した時は 留守宅で余震の中みくの面倒を見てくれ


おどおどする私の力強いパートナーだった事は言うまでもありません










そして


みくを連れて 父親のところに帰りました


一人になった私は ゆうなとは対照的に また不安な日々をすごしております