中村裕香里です
虚ろの姫と害獣の森
無事に千秋楽を迎えることが出来ました。
全10公演
毎日2公演でほぼ出ずっぱりは
多分初めての経験で
やってる最中は
思いっきり気を張っていたけど
終わってみたら
凄まじくエネルギー使ってたんだなー
って気が付きました。
身体もだけど
脳がずっとぼーっとしてる。笑
でもほんと、全力投球してたなーって。
冒頭、第一声が
暗転の中で言うわたしのセリフから始まる。
しかもそこから
約1ページ半の長台詞が待ってる。
ここでお客さんがつまんねーな
って思っちゃったら
ほんと作品を台無しにしちゃうから
とてつもない緊張感でした。笑
でもね、袖から見えるステージ上が
本当に素敵で
照明が、森に差し込む朝日のように
キラキラしていて
フィンはきっとこの景色を毎朝見て
毎日物語を想像して
ワクワクしていたんだろうなって思うと
自然と気持ちが高まりました。
そして、舞台上を
あんなに長い時間
独り占めできることなんて
そうそうないことだから
毎公演スタンバイするたびに
涙が出そうなくらいの興奮だった。
語り出す内容は
消えてしまったウツロヘ向けての
決してワクワクだけの言葉たちじゃない
でも、その切なさや辛い気持ちを持ちつつ
それはそれは楽しそうに
希望を持って語らないといけない
だって語り続けることが
ウツロにまた会うための唯一の方法だから。
そんな気持ちもあって
暗転の中前を向くと
少しだけ目の奥がじんわりしてました。
だからみんなに
リピートしてほしいなって言ったんだー。
エンディングを知ってからみたら
オープニングのセリフの意味がわかるから。
伝わってたらいいなあ。
本当に、この作品が好きで
わたしも結構普段から
ファンタジーに生きていたい人間だから
たくさんたくさん共感出来る部分もあって
でも、フィンって
とてもとても難しい役で。
ちゃんと演じきれたかはわからない。
でも、稽古中も本番中も
ずっとずっと研究し続けて
毎公演チャレンジし続けた舞台でした。
正解はないけれど
これがわたしのフィンでした。
こんなに大所帯のカンパニーの
主演をやることって
今まで経験したことなくて。
しかも、年上の先輩方が
たくさんいらっしゃる中やらないといけない。
ちょっぴり不安もあったけど
ティンカーベル役の結束さんが
俺たちがもっと盛り上げてフィンがもっと自由に芝居していけるようにしたいんだよって言ってくれたり。
モエ役のキムさんも
こっちが合わせる側なんだから、自由にやりたいようにやっていいんだよって言ってくれたり。
ピーターパン役の大野さんにも
セリフのことで相談したら通し稽古いつも前から見ててくれて、細かくポイントを押さえてアドバイスしてくださったり
他の先輩方や、同年代のキャストの方からも
たーーくさんの暖かい言葉や
言葉じゃないけど私への接し方とか。
色んな気遣いや優しさに触れました。
退館ギリギリまで舞台使って
繰り返しお稽古してた日に
気が付いたら音を出してくれていたり
お芝居にしっかり合わせようとしてくれる
素敵な音響さん
さっきも言ったけど
気持ち作るために欠かせなかった照明を照らしてくれて、舞台でラジオ体操してたら朝日のような照明に変えてくれたりする、遊び心満載の照明さん。（ちなみにラジオ体操の音楽は音響さんが出してくれました。笑）
裏でのわたしの行動をしっかり見ててくれて
ここ、こうしたら楽ですか？とか
わたしがやりやすいように提案してくれて
色々気遣ってくださった舞台監督さん
会場案内やチケット整理など
面会もサポートしてくださった
スタッフのみなさま。
呼んでくださったプロデューサーさん。
今までは主演の時はわたしがみんなを
引っ張らないといけないって思ってたけど
今回は周りのみんなが
思いっきりわたしの背中を押してくれて
波を作ってくれてたから
その波にわたしはしっかり乗って
ただ走っていくだけでよくて。
恵まれたカンパニーだったなと
心から思いました。
そして。
Ｗキャストだったウツロ
Aチーム みさちゃん
Ｂチーム ななちゃん
この2人から
本当に本当にたくさんのことを学びました。
全く違う2人のウツロ
まっすぐまっすぐ飛んでくる言葉たち
ぐんぐん成長していくお芝居
芝居が噛み合った時の喜び
こんなにも言われて
すっと心に入ってくるセリフがあるのか。
って思ったセリフもありました。
たくさんたくさんありがとう(^^)
みさちゃんはお手紙書いて千秋楽にくれました。
みさちゃんらしい
まっすぐな言葉ばかりで
ニヤニヤしました。
そして、最後に。
演出の江戸川さん。
一緒にお仕事させてもらうのは
3回目だけど
こんなにがっつり色々お話ししたり
質問したりしたことはなかったです。
物凄く勉強してて努力してて
しっかり自分の中に理想のイメージを持ってて。
わたしが分からない時は
きちんと答えをくれたり
あえて濁したり。
技術的なことのイメージも
たくさん伝えてくれたし
それを最後まで
自分で探すことの大切さも教えてくれました。
もっともっと色んなものを
目的を持って見て吸収していかないとって
心の底から思いました。
わたし自身もっと成長して
もっと素敵な人になって
またお仕事ご一緒したいなと思いました。
たくさん、感謝。
全公演、満席とかではなかったけれど
来てくださったお客様がみんな
とてもいい顔をして帰っていってくれたし
千秋楽に近づくにつれて
どんどん客席が埋まっていって。
それが作品の評価だと思えたから
とても嬉しかったです。
観にきてくれたみなさま
応援してくれたみなさま
本当にありがとうございました！！！
みんながいるからわたしがいます。
これからもどうぞよろしくお願いします！
わたしの周りにいてくれる
みんなの物語も
素敵なハッピーエンドでありますように。
ありがとう。