北朝鮮の民の、所謂”脱北者”の物語。
入念なインタビューを重ねて撮られた映画なんだそうです。
主人公は北朝鮮に暮らす男性。妻と一人の息子がいる。
驚いた事に、映画の導入部分では 確かに貧しい生活だけれど、家族には笑いも生まれ、そこには想い合う幸せさえ あるように感じる。
それが意表を突かれました。
北朝鮮の民も 生活の中に幸せがあるんだなぁ、と。
その幸せが止まってしまう出来事が起こる。
妊娠中の妻が、結核にかかり、更に栄養失調になっている。
しかし妻に飲ませる薬がない。
男性は、捕まれば処刑されてしまう危険を冒して、脱北し、中国で薬を求めようと家を出る。
しかし・・・・
と、いうのが物語の流れ。
脱北者が捕まると収容されるエリア。
体育座りを出来るのが精いっぱいの ぎゅうぎゅうの部屋。
衛生状態など 勿論 良い訳が無く、徐々に体が弱っていく。
これが現実に近いものなのかは不明ですが、こんな 軍事力で民を圧迫するなんてとても暴力的だと思う。
そこかしこに軍人が立ち、目を光らせているなんて。
しかもそれが民の為の治安ではないのが気味が悪いです。
逃げ出したいと思う国(国と言うのか微妙ですが)が、自分の生れた場所だなんて、と悲壮な気分になります。