第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞読者賞受賞作家の新境地!

 

は、どうでもいいんですけど

これ、けっこう面白くて夢中になりました

 

 

 

内容 (BOOKSデータベースから引用)

札幌市近郊の町、荏原市で発生した女子大生殺人事件。遺体の首と両手は切断されて持ち去られ、現場にはフランツ・カフカの『変身』の一節が残されていた。その猟奇的な手口は5年前に発生した『グレゴール・キラー事件』に酷似しており、ほどなくして更なる被害者も現れる。グレゴール・キラーに相棒を殺された過去を持つ刑事、加地谷と新米刑事の浅羽は、事件の捜査を進めるうち、被害者の霊を目撃したという青年に遭遇する。最初は半信半疑な刑事たちだったが、青年の証言により新たな犠牲者が出たことを知り、逃走した犯人を追う。連続殺人鬼グレゴール・キラーは何故、現場に『変身』の一節を残すのか。被害者の共通点は何なのか。それらの謎を解き明かし、猟奇殺人犯へと迫る加地谷と浅羽が目にする事件の真相とは……。そして、謎の古書が導く物語は、さらなる事件とともに下巻へと続く。猟奇事件×スーパーナチュラルミステリー第一弾!

 

 

登場人物

加地谷悟朗 グレゴール・キラーへの復讐に燃える刑事。

浅羽賢介  新米刑事、加地谷の相棒、チャラいやつ。

天野伶佳  北海道警察捜査一課捜査支援分析室の刑事。

戸倉孝一  荏原市に引っ越してきた青年。なんと霊が見える。

白川葵   カフェでバイトしている女子大生。ひょんなことで孝一と知り合う。

戸倉依子  孝一の従姉妹。

 

 

感想

ミステリーとしてはどうかな?

犯人は直ぐにわかったし、猟奇殺人だから動機と言ってもねぇ

でも、面白かったですよ、途中から結構夢中になった

 

話は、加地谷の視点で書かれているパートと、

孝一の視点で書かれているパートで構成されています

 

プロローグでは、

加地谷と相棒の垣内がグレゴール・キラーを追い詰めるが

そこで、グレゴール・キラーは逆に加地谷と垣内を罠に嵌めてしまう

そして、グレゴール・キラーは・・・

 

5年後、ある殺人が起きる

フランツ・カフカの「変身」という小説の一説が

遺体のブラウスのポケットに!

その「変身」は、グレゴール・キラーが5年前に連続殺人した時に

遺体の口の中に残していた紙きれと同じだった

加地谷は、「模倣犯だ」と言い張るが、

捜査本部はグレゴール・キラーが戻ってきたとして捜査を開始

 

孝一は、荏原市で仕事が見つかり、荏原市に引っ越してきた

昔、自宅が火事になり両親が死亡。叔父・叔母に引き取られて暮らしていたが

いろいろあって、独立することに

独立といいながらも、従姉妹の依子が一緒についてきたのですけど

新しい職場で、孝一はある社員が社長室からお金を盗むのを見る

そして帰り道に、その社員が「何も見てないよな!」と脅す

その直後の社長が追いかけてきて・・・・

なんと、その社員は数年前に死んでいると知る

そう、孝一は、霊が見えてしまうのある

そして気分が悪くなった孝一は、喫茶店の前で座り込んでしまう

その喫茶店のバイトしてた白川葵と出会う

 

この段階で、すぐにわかることが

従姉妹の依子は、霊であること

孝一は、葵に惚れたけど、この葵はグレゴール・キラーに狙われること

なんですよね

 

犯人は、話の中頃に出てくる人物であることは直ぐにわかりますよ

あとの楽しみは、犯人が葵をどうして狙うのか

加地谷はどう犯人に気づくか

孝一がどう絡んでいくのか

霊である依子が何をするのか

ですね

 

話の展開としては面白かったですよ

加地谷は昭和の古臭い刑事って感じ

葵の霊が孝一に知らせてきて、それで孝一が警察に…

霊なんて信じない加地谷だけど

警察しか知らない事実を孝一が知ってることから

孝一の言い分を信じて

加地谷はグレゴール・キラーに迫っていく

 

最後は、ハッピーエンドかな?

で、最後に「Book2に続く」って書かれているんですよね

となると、Book2の《怪物》も読みたくなりますよね

 

角川ホラー文庫って、ちょっと怖い感じだったけど

怖いというより、面白かったですね

ありがとうPちゃん