内容 (kadokawaのHPから引用)

書き下ろし作品が本屋大賞にノミネートされたことで、作家としての評価が少しずつ高まってきていた李奈。そんなある日、岩崎翔吾絡みで因縁のある出版社、鳳雛社の編集者から新作執筆のオファーが舞い込む。数多くの作家が代表作を発表してきた文芸ひとすじの老舗からの誘いに、喜び勇んで会社を訪ねる李奈だったが、そこから思いもよらない事件に巻き込まれていく――。

 

 

感想

この作家、最近は「高校事変」シリーズばっかりだったんですけど

こっちのシリーズもなかなかいいんですよね

更に今回は、「人の死なないミステリ」と、万能鑑定士Qシリーズの語句も見えてるから、超楽しみで読みだしましたよ

 

内容で話があったように、鳳雛社の編集者・岡田からオファー

李奈は、『十六夜月』という純文学小説を岡田に見せるが…

岡田は副編集長の宗武から「出版の条件として結末を難病で死に至る話に変更すること」と言われたと告げる

李奈は、「ラストを変えるつもりはない、命が助かる話のまま。これが飲めないから出版しなくても良い」と鳳雛社を後にする

 

と、ここまでは、李奈と、岡田、そして宗武との出会いのための導入部分

 

宗武は李奈の小説を自分が編集者として出したい

そこで、鳳雛社で起こったある事件をノンフィクション小説として李奈に書かせようとする

その事件とは

岡田が発掘した新人小説家である橋山だが、売り上げがぱっとしない

しかし、あるとき、宗武が編集者として面倒を見た小説が『涙よ海になれ』が大ベストセラーに!

しかも作家名も飯干と変えて出版してた

岡田はまた橋山とペアで本を出したかったが、宗武が飯干(橋山)を離さない

そこで、岡田は原稿を盗んだりといろいろな悪事を働く

宗武は、その一連の事件を『インタラプト』という題名の小説として李奈に書いてほしいと頼んだ

李奈は小説は書かないが、とりあえず事実かどうかを取材することにする

 

岡田の行動は単に作り話?

と思ったんだけど、周りの人の証言から、それは事実らしい

李奈は、飯干から直接話を聞くために、宗武と飯干の取材に向かう

飯干は、宗武の家の近くにアパートを借りて住んでいた

宗武の家で飯干とも合流し、アパートに向かう

そこで、飯干は、玄関が開けられていて、誰かが侵入したと騒ぐ

小説執筆で使っているPCは初期化され、USBメモリは盗まれたという

そして、なんと、アパートの2階に岡田が偽名で借りていた

岡田は逃げ出したが、ほどなく掴まってしまう

しかし、USBメモリは途中の森に埋められていたが、壊れて復元不可

飯干は初期化されてしまったPCのHDDからデータを復元するために、港区のある会社に向かった

岡田は窃盗の疑いとして警察に!

 

後半は、宗武が運転する車のブレーキホースが切られていて車は崖から川へ転落

宗武は行方不明だが、川に流されたと、皆が絶望的だと判断

 

さて、宗武は安否は

そして、岡田の犯行は本当なのか

 

そんな小説なんですけど

ここで「人の死なないミステリ」とうたっているから、宗武は生きているに決まっているし

岡田の乱心は、ちょっと考えれば本当のことはわかるんだけど

もちろん動機もね

あとはトリックというか、そんなところだけど

伏線を1つ見逃した感が・・・・それが、ショックだったぁ

 

さてさて、謎解きが終わって気になったのが、李奈が書いた『十六夜月』

それも最後にちゃーんと書かれていますよ

もう「新人作家」はなくなってしまった感じ

でも、来月にもこのシリーズの新刊が出るらしい