読書習慣2024-42~44 | 美味しいお酒を呑むために

美味しいお酒を呑むために

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2024-42    ほどなくお別れです  著:長月天音

ご遺族、故人の納得できる葬儀を行います。
清水美空は、スカイツリー近くの葬儀場「坂東会館」に務めている。
訳ありの葬儀ばかりを担当する葬祭ディレクターの漆原のもとで、亡くなった人と遺族の気持ちに寄り添えるよう日々研鑽を積む毎日。
入社して早二年、葬儀場の繁忙期である冬が訪れようとするころ、人員不足の現場に、大手葬儀場での勤務経験がある木暮千波が入社する。社長の甥でもある木暮は、坂東会館の現状に不満を漏らし、改革を断行しようとする。
グリーフケア小説として大反響のロングセラー「ほどなく、お別れです」シリーズ第3弾!

 

少し前、山口恵以子さんの「ゆうれい居酒屋」の第4弾まで読んだけど、毎回毎回同じテイスト。でも、「ほどなく、お別れです」は、1作目、2作目、3作目とテイストがコロコロ変化する。1作目は、霊感をもつ主人公と僧侶のファンタジーテイストだったのに、もはや、そんな霊感など関係なくなり、ほぼお仕事小説。

今回、小暮が入社してきて、素敵な職場だった坂東会館が、居ずらい職場へとなっていく。

小暮~~~って頭にきたりもしたけど、最後で、私も小暮の気持ちがよくわかった(笑)

 

 

2024-43  ともぐい 著:河崎秋子

第170回(2023年下半期)直木三十五賞受賞作品。
明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。
図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。
人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河崎流動物文学の最高到達点!!

 

 舞台は明治後期の北海道。世間と距離を置き山奥にすむ猟師・熊爪(くまづめ)は、山の王者である熊をひたすら追い、闘いを挑む。傷を負い猟師として生き続ける道を見失った熊爪は、熊との死闘を経て人間にも熊にも同化できない「はんぱもん」となり、やがて人の倫理からも野性の道理からも外れてゆく。

人間と熊との闘いの話かしら?と思ったら、そんな単純なものではなかった。

一人の男の激しい生き様の物語です。

圧倒的な文章力と迫力に圧倒されます。まるで映画を観ているようです。グロテスクさえもはっきりと想像できる。

主人公「熊爪」に共感はできないけれど、この時代の彼の苦悩はまったくわからないわけでもない。いろんな「ともぐい」があって・・・・・野生動物のことだけではない。怖い怖い。

千歳図書館から借りたから、もう読むことができたけど、札幌市図書館ならいつ読めることか?札幌市全部の図書館で35冊の蔵書があるけれど、待ち人数なんと1241人滝汗

 

 

 

2024-44   うどん陣営の受難  著:津村記久子

会社の代表を社員の投票で決めるという、今時変わった会社の話。
四年ごとに開かれる会社の代表選挙。
一回目の投票は票が散らばったため、上位二名による決選投票が行われることになった。
現体制は手堅い保守層から支持を集め、二番手につく候補は吸収合併した会社のプロパー社員のリストラ等過激なスローガンを掲げる。
接戦が予想される中、両陣営共に動向を窺うのは、一回目で三位につけた候補の支持者たちであった。運動員の送り込み、ハラスメント手前の圧力、上司からの探り…。社内政治の面倒臭さをリアルにコミカルに描く、代表選挙をめぐる、ドタバタ社内政治コメディ

3位につけた「うどん陣営」の彼らは、受難に無理に立ち向かうでもなく安易に流されるでもない。仲間に悲しいことがあれば寄って話を聞き、うどんを食べ、相槌を打つ。なにかあればうどんを食べるから、うどん陣営。

社内政治と言っても重くなく、社内政治コメディって言うほど、そんなに笑えるけでもなかったな。

ある会社の人たちに、読んで振り回されただけだったような?

普通なら、うどん食べてるところがたくさんでてきて、読み終わったら、うどんを食べたい!って思うような。でも、別に食べたいと思わなかった。それが感想ってことかな。