20世紀最高の振付家の一人と称されるモーリス・ベジャールの作品を発表し続ける東京バレエ団の功績の大きさを再確認できたベジャール・ガラが、2022.7.22-24 東京文化会館で開催された。

「ボレロ」は周知の方も多いと思うが、他にも多くの名作がある。

 

7.24 最終日を観た。

・「ギリシャの踊り」広大な海をテーマにした作品。昨年も観たが今回の池本祥真のソロが素晴らしかった。昨年の「中国の不思議な役人」を観て以来気になっていたダンサー。ダイナミックでシャープなテクニックに加え、空間が広がりそして包み込む繊細な柔らかさもある。ベジャール作品には必須の人材と思う。

パ・ド・セットでふと目が止まると、プリンシパルの秋山瑛。なんと贅沢なキャスティング!ダンサーはたいへんかもしれないが、キリッと締まるのは確かだ。

 

・「ロミオとジュリエット」よりパ・ド・ドゥ  作年も足立真里亜ジュリエットを観た。この一年の著しい成長が感じられた。クランコ版を経てまた今回は相手役が樋口祐輝になったことで、さらに本作品への理解が深まったように思う。

 

・「バクチ  III」インドの伝統音楽でシャクティとシヴァを妖艶に舞う。いろんな意味で難しい踊りだなと思った。そんな作品をベジャールの世界から上野水香の世界に引き込んで行くところが流石!

 

・「火の鳥」ストラヴィンスキーの音楽でレジスタンスになぞらえた力強い作品。火の鳥を大塚卓が健闘。パルチザンの伝田陽美がカッコイイ。

 

ベジャール作品はキャスティングによって作品の見え方すら変わってくることもあると思う。キャストが異なる時には全部観たくなるが、時間的に連日は難しいことも多くて残念だ。

 

将来的には公演によってオンライン配信も検討してほしいなぁ~。。(ブツブツ