小児科休日診療で起きたトラブルの数々 | 3兄とおちびとおかん。医系男子3人とハーレー乗りの長男とおかんのお話

3兄とおちびとおかん。医系男子3人とハーレー乗りの長男とおかんのお話

ハーレー乗りのおお兄。
臨床工学技士のちゅう兄。
病院薬剤師のちい兄。
国立大医学部のおちび。
4兄弟の成長の日々と子育てが終わった母の人生のつぶやき。

お盆の最中、小児科は当番医だった。

いろんなことを想定し、発熱外来を駐車場に設け、熱のある人は車で待機。

(検査も説明も全て車で行います)


熱のない人はビルの中にあるクリニックに上がってもらうことにした。

スタッフは防護服に二重マスク、フェイルシールドで首に冷却剤巻いて駐車場受付で振り分ける。



すると早速問題が…






①大人が混ざる
近所だからと大人が受診しに来られる。
ついでに診てほしい気持ちはわかる。
平日なら診ることもある。
でも、コロナ禍のお盆の当番医。
ぐったりした子供が次々とやってくる。
内科の当番医は各区に一つはあるけれど、小児科って少ない。その日、周りの区には小児科はやってなかったので、そこで大人まで診てると子供たちを診ることができなくなってしまう。
検査キットも足りなくなっちゃう。
そんな諸事情込み込みでお断りさせてもらうが、30分くらい並ばれてると
「先に言ってよ‼️」
と怒られる。
すみません。想定外でした…まさかね💧
小児科って書いてあるんだが滝汗




②元気な濃厚接触者が検査希望



家族がコロナ陽性だと心配なのはわかる。
でも、基本症状がないと検査の対象ではない。
「ついでに私も」
と言われても、ついでにやる検査キットも人員の余裕もない。
症状ないと検査してもマイナスで出ることもあるので、その時点でやる意味ない。
どっちみち濃厚接触者なら、仕事も行けないし家でじっとしとくしかないのよ。
陽性の子供の親は、症状が出てから内科を受診して頂きたい。






③トイレ事情
院内は熱のない人にしてたので、コロナ陽性の人を中に入れないよう区分けしていた。が…
「トイレ行きたいんです!」
基本は一度家に帰ってもらった。待ち時間5時間とかザラなので充分行って戻って来られる。
「遠くだから帰れません。」
と言われる場合。
陽性者なので近くのコンビニ行かれても困る。
小さな子は携帯トイレを買ってもらって車でお願いした。
大きい子でどうしようもない場合は使った後、消毒するスタッフがいないので、仕方なく保護者にトイレのアルコール消毒してもらう条件でお願いした。




④電話せずにいきなりタクシーで来る人
電話もせずに遠くからタクシー使って来られると、熱のある子抱えて外で何時間も待たせるわけにいかず。
一つしかない隔離部屋に入ってもらったが、そこで何時間も待つことになる。
確実に陽性の人と、熱あるけどコロナかどうかわからない人を同じ空間に入れられないので、いきなりタクシーの人が続くとマジで困る。




⑤他科の患者さん
「蜂に刺された」→皮膚科へ
「中耳炎なんですけどまた、熱が上がって」→耳鼻科へ
明らかに他の科の病気の場合、そっちに行くべき。
コロナ患者がたくさん来る中で、小児科の当番医に来るのはリスクがあり過ぎる。
家から近いとか言ってる場合ではない。




⑥携帯の充電切れ
発熱外来の人は車で検査したらそのまま待機して、結果は携帯電話に知らせる。
そんな中、充電切れで連絡つかない人が何名か。
待ち時間長く、子供にアニメ見せたりして待たせるんだろうけど、最後の説明聞くくらいの充電は残しといてほしい。もしくはバッテリー持参してね🙏




⑦待てない人
何度も自分の順番と待ち時間を知りたくて、スタッフに問い合わせて確認しようとする人
(お父さんが多い)
その度にスタッフの手を取るので、余計仕事が増えて結果、待ち時間が長くなる。
休日診療は2時間、3時間待ちはザラなので、覚悟を持ってきて欲しい。
(今何番目?には答えます。自分の番号札見て予想してね)




⑧順番来たら電話して
待ち時間が長いので、
「一旦家に帰るから、順番来たら電話してほしい」
と言われる人もいるけど、問い合わせの電話がジャンジャンかかってる状態。
限られた人数で問い合わせに答え、結果を報告してるので、電話があかない。
ゆえに「順番きました」の電話をする余裕がない。

小児科はコロナ陽性の親が子供を連れてくることもある。症状が軽い場合は様子見て、無理に休日診療に行かず平日に受診する方が絶対いいと思う。




そんな中、汗だくで走り回るスタッフ見て、
「皆さん大変そうで申し訳なくて…」
と泣きながら飲み物差し入れしてくれた若いお母さん。
天使に見えた👼
受け取るスタッフももらい泣き。




おかげでみんな気合いが入り、全部終わるまで12時間かかったけど無事に倒れることなく勤務終了。
毎日あちこちでこんな事が起こってるたね、きっと。