facebookで交際中ステータスにされてイラッとしたり、弁が立つ女苦手発言から、自分より(頭が)弱い女子を身近において自分の優位性を維持したいんだろうな=そんな男心はっきり言ってキモイ←

となりつつありました。


こうなるともう、今までなんとも思っていなかったことが逐一気になり
始めてくるんですよね。

今からユカすんごい性格悪い人になるんですけど、何が気になるって、

口臭がするとか、
目尻の皺の寄り方が嫌とか、
唇がカサついてるとか、
ラインでスタンプ多用するのが嫌とか、
ラインでも話し言葉でも何か聞くとき語尾が『~なのかい?』ってなるが嫌とか、
仕舞いにはもう声が嫌とか、


こんな、良い人は絶対に悪くないことなんですよね。
良い人は最初から変わらず良い人なんですよ。
変わってしまったのは私の目だけなんでしょう。
だから、ちょっと嫌だなって思っても、

『でも良い人だしな。』

をまるで水戸黄門の印籠のように自分に突きつけ踏みとどまっていました。
しかしそれは心のモヤモヤを一時的に緩和するだけにすぎませんでした。



付き合って二週間目くらいに、5回目のデートの日程を提案するラインがきました。


「今週末は土日どっちか空いてるかい?」


ラインって、通知の段階でメッセージ読めちゃうじゃないですか。
語尾が『かい?』なのが嫌だったのと会うのもなんか気が進まず、未読のまま放置してしまいました。

放置っていってもたったの一日なんですけど、
ほとんど24時間経過したくらいにEメールがきました。


―――――――――――――――――――――――
差出人:良い人

件名:どうしたの?

本文:昨日おくったラインが既読にもならないから何かあったのかと心配してます。
大丈夫かな。返事ください。
―――――――――――――――――――――――


・・・なんか、ゾワッとしちゃったんですよね。
心配してくれるのは嬉しいんですけど、ほんと有り難いんですけど、実際のところ、純粋に心配だけでメール送ってきました・・・?みたいな。

個人的な感覚としては、彼氏であっても返事がこなかったら3日くらいしてから「どした?」って再度ラインするくらいの感覚で、だからかなー感覚の違いかなーとも思うんですけど、2日と空けずわざわざ連絡方法を変えて送ってくるというのが、
『なんとしても繋がらせる』めいた確固たる意思と共にもしかして冷めた?という彼の不安の強さを表している気がして。


メールを通して色んな念がリアルタイムで送られてきてる、もっと言えば息遣いを感じるほどに生々しい気がしました。
そして良い人の強い想いに応えられない罪悪感も重なって心底ゾワゾワする。


身体は正直ですね。
いくら良い人だからと言い聞かせて頭を納得させても、嫌なもんは嫌って反応になるんですよ。


メールは削除しました。さらに、削除したメールが入るゴミ箱からも削除しましたよね。想念を微塵も残したくない、みたいな。←ヒドイ

で、すぐライン返信しました。早くしないと電話かかってくるからね、絶対。

ここまで嫌って反応になってるのに私の返信は、返事が遅くなったもっともらしい理由と、週末大丈夫だよーという内容でした。




「なんでそこまで我慢してるの?」

ランチの時、仲のいい同僚から聞かれました。
この同僚は私と同い年で、とても優しくて可愛くて芯が強い、私が理想とする女性です。
ユカ、天邪鬼で強がりでプライド高くて会社の人事評価で多数の方から〝明るくていつも笑顔で癒されます〟ってコメントいただく位アタシってば悩みなんかなくてシアワセよ☆アピールに余念がない中々嫌な女なんですけど、不思議と彼女には虚勢張らなくていいというか、精神的に丸腰になっちゃいます(笑)


私「我慢(笑)我慢してるように見えるかぁ、やっぱり。」

私「うーん、良い人なんだよね。人柄も申し分ないし、お父さんとお母さんも絶対喜んでくれると思う。お父さんはいい男見つけたなって言ってくれるだろうし、お母さんも安心してくれるはず」


同僚「でもさぁ、ユカ自身が幸せじゃなきゃ意味ないんじゃないかな」


私「・・・。でも、本当良い人なんだよ。中々いないと思う」


同僚「好きなの?」


私「人としては好きだよ。でも、手繋げない・・・」


同僚「はっはっは(笑)それ、もうダメだと思うんだけど(笑)」


話しているうちに深刻になっていましたが、彼女が明るく笑い飛ばしてくれたので少し気がラクになりました。


私「ダメかな?(笑)でもさー、相談所退会までしちゃったんだよ。それに本当に良い人なんだって。彼の弟さん含め3人で飲んだ時だってほっこりあったかい気持ちになったし!これって好きなんじゃないの!?(笑)」


同僚「それは多分、人としては好きな部類だからじゃないかなぁ。たまに会う友達とか、同じフロアにいる同僚とかの関係ならよかったのかもね(笑)」


確かに、と思いました。良い人が会社の飲み会にいたら楽しそうだなとも。


私「いや!まだ諦めない!(笑)一緒にいるうちに好きになるかもしれないし!(笑)」




今ならわかるんですよね、さっさと別れた方が良い人のためだって。
でも当時はそれがわからず、

やっと見つかったし!!
もう婚活したくないし!!
良い人だし!!!

ってしがみついてたんですよね。
完全に自分のエゴですわ(汗)




好きになるかもしれない!
っていうか、なる!と息巻いていた私でしたが、まるで憑き物が落ちたかのように

あ、こりゃダメだ

とわかった出来事がありました。

同僚とのランチからそう遠くない、付き合って一ヶ月が経過しようとしていた頃でした。


日が沈んで肌寒くなったデートの帰り、昼間が暖かかったもんだから上着を持っていなかった私に良い人がパーカをかしてくれました。
今度会う時返してくれればいいよと微笑む良い人。
ありがとうと受け取りパーカ着て家路につきました。

パーカ、いつもの柔軟剤の匂いがする。

最初は良いと思った香り。

それなのに、今は・・・(´・_・`)


・・・



・・・??




なんか痒いな??


気付くと首から胸、腹、腕、上半身のそこかしこがムズムズ痒い。

家について明るい部屋で服を脱いで身体を見るとなんと、
 


蕁麻疹が出てました。



身体は正直ね・・・。




ということで、どんなに条件がよくてどんなに温厚で人柄がよくたって、異性として好きじゃなきゃ無理なんだと痛感しました。


良い人はきっと、

これが女性の普通の幸せ

なるものをくれたでしょう。


スタンダードを自負する私が良い人と別れるなんて矛盾の極致のような気がしてなりませんが、本気で悩んで本気で考えてきたんでね。
こりゃダメだ、を案外すんなり受け入れられました。



良い人は最後まで良い人でした。

別れを告げたら、デート代返せはさすがに言わないだろうけど嫌味のひとつは言われるだろうと覚悟してたのですが、良い人が言ったのは、


恋人として見てくれてないのかなってことは薄々感じてた、だから気持ち聞いてあげなきゃいけなかったんだけど勇気がなくて聞けなかった、こちらの想いが強くて焦って退会までしてしまってごめん、陰ながら幸せを祈ってる


ということでした。



本当に良い人だったなーと。絶対にお父さんとお母さん喜ばせてあげられたのになーと思ったら好きになれたらよかったのにという想いと、振り回して本当にごめんなさいという想い、幸せをみすみす手放したという後悔← がぶつかり合って涙が出ましたよね。


ちょっとだけね。




良い人 完