ブラザーがテーブルに来たのは9時を少し回った頃でした。
来るのは閉店前かなぁと思ってたのに、多分帰りの時間を気遣ってくれたのでしょう。デキるやつめ。


ブラザー、テーブルについて開口一番私にこう言いました。


「どうしちゃったの??(笑)」


どうしちゃったのて(笑)


良い人「お前どういう意味(笑)」


ブラザー「だって兄貴気持ち悪いじゃん、いいの?(笑)」

え、たまに濡れた目でじっとり見つめてくるところ???←

私、そんな事ないよと否定するもブラザー攻撃の手を緩めない。



ブラザー「女心わかってないし」


良い人「・・・あぁ・・・(苦笑)」


ブラザー「合コン連れて行っても全然喋らないし」


良い人「・・・(苦笑)」


ブラザー「マジ喋らないからね。もう二度と連れてかねぇって思った」


ブラザー「女にフラれてバンジージャンプしに行くし(笑)」


ブラザー「あれ、アメリカ行ったんだよね?」


ブラザー「バンジーしにわざわざアメリカまで行ったんだよ?(笑)」


ブラザー「そんでスマホ落として失くしてんの(笑)(笑)」


ブラザー、高校の時なんてさ、と続けます。


「兄貴サッカー部だったんだけど、運動部って上下関係厳しいじゃん。それなのに後輩に顎で使われてたからね」


良い人「お前それは言い過ぎ(笑)その後輩俺より全然上手くて、俺がエラーした時に睨んできた位だから。俺、すいませんって謝ったりもしてたけどさすがに顎で使われてはいない(笑)」


ブラザー「どっちにしろ(笑)」


良い人「それにそいつとは仲良かったから!(笑)」




・・・良い人、面白い(笑)

私、後輩とか弟とか目下の人からイジられる人好きなんですよね(笑)
好意でイジられててそれを甘んじて受け入れる人って懐深いっていうか(笑)



ブラザー「あ、兄貴あれ覚えてる?小学生の時ゲーセンの親父に怒られたやつ(笑)」


良い人「昨日のことのように覚えてる(笑)」


聞くと、ゲーセンのとあるゲームでちょっとしたコツを使えばシステムが誤作動してお金を入れなくてもプレイできるというのがあったらしく、それを弟から教わって良い人が試そうとしたらしいんですね。

弟は難なくできたんですけど、良い人はやり方は分かっているのについ挙動不審になりゲーセンの親父に気付かれて2人とも大目玉を食らったと(笑)


良い人「ついね(笑)これから悪い事するぞって思うと顔にも態度にも出ちゃうんだよね」


ブラザー「それは今も変わらないよね(笑)」


良い人「うん、仕事でもちょっと悪い事とかズルいこと考えるとすぐバレる(笑)伊坂幸太郎の小説でさぁ、神様はたまに見てるってくだりあるじゃん。たまにじゃなくてずっとだと思う。俺の神様は暇だから、ずっと監視してる(笑)」



・・・平和(笑)


とまぁ、こんな話や前記事で書いたゲイバー行った話、あとブラザーは数年グループ会社の社長やって資金貯めてから30歳を機に起業したなんて話を聞いたりしました。ブラザースゲーw



兄の悪口や思い出をひとしきり語ったあと、ブラザーはこう締めくくりました。


「まぁこんな感じで、兄貴は裏表ないし無害だから。ホントこのまんま。俺とは違って叩いてもホコリ出ないし(笑)」





ブラザーがテーブルを離れたあと、程なくしてお店を出ました。

ちょっと飲み過ぎたのか良い人、急に口数が減っています(笑)

時間にまだ余裕があったので公園のベンチで少し休むことにしました。



私「良い弟さんですね」


良い人「そうですか?(笑)悪口しか言ってなかった気が(笑)」


私「仲良さそうでしたよ^ ^」


良い人「仲は良いですね(笑)」


私「・・・」


良い人「・・・」



無言も特に気にならず、あ、帰り電車も一緒なんだったーと思い出した時でした。
良い人が「ユカさん」と切り出しました。


良い人「ユカさん。まだ二回しかお会いしていませんが、一緒にいてすごく楽しいです。できればこれからもずっと一緒にいたい」


良い人「こんな事を言うのは早いかもしれませんが、あなたなら絶対に大丈夫です。幸せにするので、結婚を前提に付き合ってください」



条件および人柄、花マル。
答えは決まってました。



私「宜しくお願いします」




つづく