「えっ、知り合い!?」


私とブラザーのくだけた様子に良い人が驚いて言いました。


ブラザー「◯◯(前の職場)の同期」

頷く私。


良い人「まーじーでーーーー(笑)」


おぉっ、マジでとか言うんだ。

丁寧な言葉遣いしか聞いたことがなかったので新鮮に感じました。


ブラザー「何時までいる?あとで混ざっていい?(笑)」


良い人「おぉ(笑)」



ブラザーが去り、良い人は「えっ、マジ??すごくない??」と呆れ笑い。そしてスパークリングワインをグビグビ。

マジかぁ、をしばらく繰り返していましたが急に我に返ったように顔が強張りました。


良い人「えっ、付き合ってたとか、ないよね??ないですか?」


あーそういう心配になるのか。

私「ないです、一切(笑)」


良い人「あーよかったーーー!!」グビグビ


一切ないのは事実ですが、ブラザーとは馬が合うのもあってよく二人で飲みに行きました。

何かマイナスになるようなことを話したりしなかっただろうか・・・

私はシャンパングラスを傾けながら過去の記憶を検めました。




・・・うん。
多分、大丈夫。

当時付き合ってた彼氏の話とかしちゃってたけど、Missスタンダード人からどう見られるかを常に意識して生きてる女なんでね。
自分の印象を悪くするような話はしなかったはず!!!



良い人「世間て狭いねぇ(笑)」


私「そうですねぇ^ ^」



ブラザーが来たら何の話をしようかな。
なんか面白い話あった方がいいよねーとネタを探す私。


たしかブラザーは新卒3年目にしてグループ会社の社長に抜擢されて、すぐ後に私転職しちゃって連絡も取らなくなっちゃったからまずは経歴聞きたいなー。


良い人「今日何時まで大丈夫?」


私「終電で帰れれば^ ^」


あ、新橋のゲイバー行った話はしよう!
本当に楽しかったなー、ゲイバーのママ(笑)


・・・楽しかったんですよ。(笑)
ちょっとママの話していいですか?(笑)


ユカ、持ち合わせがなくて水ばっかり頼んでたんですけど、


ママ「アンタもう帰んなさいよ!」ドンッ←グラス置く音

客の扱い雑ww


隣にいた40代の女性がカラオケに曲入れてマイクスタンバイしてたら


ママ「ババァなりに頑張ってくださーい」(乾いた拍手)


ブラザーが俺もう女なんて信じないと言えば、


ママ「あら、竿ついてる女はもう試した?」(妖しい手つきでブラザーの肩の埃を払う仕草しながら)


帰る時なんて、


ママ「ハーイ文無しはもう二度と来なくていいからねー」


文字だけ見ると辛辣に感じられるかもしれませんが実際接してるとどこか愛が感じられるSっぷりなんですよね(笑)

本当に面白かった!(笑)





良い人「すいません、ボトルおかわり下さーい」


私「お酒が進みますねー」


良い人、「ね」と笑ってから「これは運命」と独り言のように言って頷いてました。


家での様子に近い姿が見られるかもと狙っていましたけど予想外のサプライズも相まって超・自然体になったようです。


そうだ、良い人が若かった頃の話とかも聞いちゃおー。ウシシ!



完全にリラックスしている様子の良い人を眺めていたらブラザーが飲みの席で言っていた話を思い出しました。


ブラザー「俺の兄貴クソが付くくらい真面目だから女性を口説くとかできないんだよね、合コンも苦手だし。今の彼女と結婚できなかったらいよいよ結婚相談所行きだな」



良い人はブラザーが懸念していた通りになっているなんて夢にも思わないだろうな。
いや、兄弟仲良さそうだから逆に話すのかな(笑)


こんな風に普段の彼らを想像していたらなんだかふんわり胸が温かくなりました。


そして同時に、私が結婚相談所で婚活している事実を元同期に知られてしまったと気付くのでした(笑)



つづく