「燕は戻ってこない」第5話
なんていうか、1話見だけで、
映画一本見たような感覚になるドラマ。


またまたすごい展開だよ。1話の中にどこから
切り取っても不穏なフラグだらけw

とことん人間の生々しさを描いている。

北見に帰省したリキは、
空港で元同僚の先輩に会う。
「懐の温かい人妻としての凱旋帰省」(原作より)
を演じるリキ。 
基から支払われた支度金?で
ブランド品のコートを着て
人妻演出のために自分で買った指輪をし、
「うちの人」は有名人だからと余裕を見せる。

町営住宅に住む両親も、最初は、「犬猫じゃあるまいし」何故挨拶に来ないと怒ってるが、
リキの結婚相手は有名なバレエダンサーだとわかると、こんなとこに連れてこなくて良かった、こっちから挨拶に行かなきゃ、あからさまに手のひら返し。東京のセレブ妻に成り上がった娘に嬉しそう。


先輩が無理矢理開いた飲み会でも
東京で成功した勝ち組女として、
チヤホヤされる。
そこに元不倫相手の日高がやってきて、
帰り道、ホテルに誘われる。
最初は断ったリキだったが、
そこにリキが「無断で北海道に帰省」したことを
知り、怒り狂ってる基から、
「信用問題」だの「ペナルティ」だのと、
慇懃無礼な一方的なメールが届く。
リキは腹が立ち、契約契約と縛ろうとする
基への反発心から、日高とホテルに行く。

翌日墓参りを終え、東京に戻るリキに、
空港で先輩は、昨夜日高とホテルに行っただろうと言われる。狭い田舎、刺激のない田舎で、ウワサは、一瞬で広まるのだ。
もう戻るところはなくなったと逆に解放感に浸るリキ。

東京に戻ったリキは、母から持たされた大量のお土産でダイキを部屋に呼び肉を焼き、お土産を渡す。
基から来たメールを見せて愚痴るリキ、
今や1番心を許せるのがダイキになっている。
そのダイキが沖縄に帰ってしまうと聞いて、
ダイキとも一夜を共にしてしまう。


しかし短期間に2人と…しかも、
よくよくカレンダーを見て、精子が最長10日生きるとネットでみて、取り返しのつかないことをしたと思うリキ。
さぁどうなる?

しかしほんとすごいよ、このドラマ。
人間の欲望生々しさを抉り出す。
空港勤務の
元同僚の好奇心丸出し、一瞬で着ている服と指輪を確認してる感じとか。
それをわかってるからリキも高いコートを買い、わざわざ指輪まで自分で買って帰省したのだ。

元不倫相手は軽薄で悪びれない男なのに、
「イクメン」で通ってるとか。

実家の両親の娘がセレブと結婚と知り、
明らかに浮かれてるところとか。
子種だの慰謝料だの。

「老害の人」でもあったけど、
独身だと1人で死んでいくのが気の毒だって親は思うんだろうか。子どもがいれば1人じゃないのか。

まさか娘が代理母でこれから妊娠しようとしてるなんて思いもしないよね。

まだ5話だよ。10話あるから、さらにどんなふうに進んでいくのか。ホント面白いドラマ。

原作も文庫版出てます。