「季節のない街」

期待度No. 1ドラマ

「不適切にもほどがある」もクドカンワールドだったけど、さらにさらに濃いクドカンワールドの
ドラマだった。

まず音楽が大友良英で、
あまちゃんのオープニングを思い出す。
話も「あまちゃん」の続編?みたいな。

「ナニ」から12年経っても、
まだ仮設住宅に住み続けている超訳あり風な13世帯と
そこにまた訳あり風で越してきた
ハン助(池松壮亮)との物語。

まずは
電車バカの六ちゃんが圧巻、
自分は立派な市電の運転手で
毎日毎日キチンと電車を運行させてると思い込んでて、
仮設住宅の街の中を走り回る濱田岳が、
すごい。さすが。
それを心配しながら揚げ物屋を営み見守る母が
片桐はいり。

この親子だけで胸がいっぱい、やるせない気持ちになったよ。

青年部を作りたいタツヤ(仲野太賀)、
内気なかつ子(三浦透子)に恋するオカベ(渡辺大知)。

月収が12万を超えたら出ていかないといけない
仮設住宅、ここ以外行くところがない、
どん詰まりの人生の人たちの集まり。

ある日、六ちゃんは、
自転車が壊れたから送って欲しいと女の子に頼まれ、お母さんから絶対仮設住宅の街の外には出てはいけないと言われていたのを破り、女の子をおぶって、街の外へ。

そしたら、誘拐の疑いをかけられ、
仮設住宅にパトカーが。
みんな無関心を装っていたような住人たちは、
口々に、六ちゃんの「アリバイ」を話す。
タンバさん(ベンガル!)は、六ちゃんと将棋を指していたと、
ハン助の飼い猫トラも一緒だったと。

ハン助は、報告用に記録していた、
六ちゃんの運行時刻を警察に話し、
アリバイ工作に加担。

結局女の子が自分から頼んだと話、
誘拐は濡れ衣だと判明する。

ちょっと頭の弱い六ちゃんを、
あいつなら(誘拐)やりそうだと言うんじゃなく、
絶対六ちゃんはそんなことはしないと、
見てないようで見ている住人たち。

アリバイを話してくれた
ハン助に、六ちゃん母が
お礼の揚げ物を渡しながら、
「これからも見ててね、六ちゃんのこと、見ててね」

もー泣ける…

こちら地方では、やってないので、
TVerで見るしかないんだけど、
画面が小さいから住人たちがよく見えないんだけど←老眼のおばちゃん
伊藤修子さん、いたよね?
もー大好きなんだよねー。
おっさんずラブでも
とってもいいアクセントだった。

とにかく役者がみんな素晴らしいし、
悲しみや苦悩がみえるけど、
どこかポップなクドカンワールド。
不適切も良かったけど、こっちの方がより好み!

なんでもクドカンは、
このドラマの元ネタの黒沢明の「どですかでん」を見て、演劇に志したという、クドカンのルーツとも言える作品らしい。

熱が入るよね。
30分なのが物足りないよー