
物語 Introduction

ピアニストを目指している少女、香月遥。次の春には、県内屈指の音楽高校に通う事になっていた。仲良しの従妹、ルシアとともにピアニスト目指してピアノのレッスンに励む毎日。
大好きなおじいちゃんの離れに従妹と泊ることになった日、火事に遭ってしまう。なんとか生き延びたものの、全身火傷のため体、指がうまく動かせない。けれど、新進気鋭の岬先生と出会いやはりピアニストを目指すのだが。。。。

MY REVIEW

このミスで大絶賛されているだけあって、計算しつくされた素晴らしい作品!
単に幸運ずくめで成功するストーリじゃないので、読みすすむうちにどんどん物語に引き込まれていく。
また、こんなにもこんなにも主人公に試練と業を背負わせるのか?と主人公が不憫に思うし、ずしりと重たくて切ない。そして最後に明かされる謎の答え。びっくりして、動悸が早くなりました。
大きく分けて3つの面白さがこの1つの物語で味わえる。まず、音楽。遥の身の回りで起きた不可解な事件のミステリー。そして遥の逆境に立ち向かう物語。
音楽-全くの素人だけれど、臨場感のある演奏の描写はまるで実際に演奏を見ているような世界にいざなってくれる。読みながら頭にメロディーがBGMとして流れてくる。音楽の面白みを感じるところが「のだめ」をしてる人なら、なんとなく「のだめ」の雰囲気もあってなじみがあるように感じる。読みながら、読み終えたら、このテーマの音楽が絶対聴きたくなります。
ミステリー部-計算されたミステリー。だれもが疑わしく、でも疑いたくない対象というのがジレンマ。そして、びっくりする謎の答え。驚愕。面白かったです。最後のピースを聞いた時の驚きと納得。そして読み返してみると、確かにその通り。してやられた感。心地よく罠にはまった感。
逆境との戦い-主人公が逆境に立ち向かう物語。立ち向かうために欠かせない存在の影の主人公、「岬洋介」。素敵過ぎて惚れてしまう。彼の雰囲気も言動も遥かだけでなく読み手も振るいたせてくれる。
岬先生のいちばん気に入ったフレーズ「世界は悪意に満ち溢れている」だからこそ、音楽という武器で戦うのだと。かっこいい!!
悪意に満ち溢れた世界で出会う善意は美しいし、世界は優しいと思って怠けるより、自分を磨いて戦えと鼓舞された気がする。
続編「おやすみラフマニノフ」もこちらに負けるに劣らないまったく違った視点の物語。
もうひとつ続編の「いつまでもショパン」、「さよならドビュッシー 前奏曲」も是非読んでみたいと思う。
映画化もされているようだけど、映画のイントロを読む限り、小説の世界観が好きな人は、小説とはちょっと別の話と思ってみたい感じ。
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