ブルーノートレーベルから出ているこのアルバムは
ジャズヴォーカルというカテゴライズをされることが多いですが、
ソウル/R&Bとジャズを行き来するマリーナ・ショウ。
その根底にはゴスペルもあるようです。
低くハスキーな声は凛とした女性だと感じさせます。
バックで演奏しているメンツも
デヴィッド・T・ウォーカー、ラリー・カールトン、
チャック・レイニー、ハーヴィー・メイソンなど豪華。
都会的で落ち着いた大人の雰囲気たっぷりの名演が聴けます。
1曲目の「Street Walking' Woman」で、まず驚きました。
最初の3分くらいは街中での男女の会話。
そこからさりげなくピアノのリフでイントロが始まったと思ったら
細かく刻まれるリズム。
ギターのカッティングもベースラインもジャストに刻んでてかっこいい。
テンポが半分になったときのピアノのオブリがとってもジャジー。
あとやっぱりなんていっても「Feel Like Makin' Love」は外せないでしょう!
リズム隊のタイム感がすばらしい。
上モノはみんなふわふわしたバッキングで心地よく始まります。
1度目のテーマが終わった後のドラムのフィルがクールでかっこいい。
最初の転調とともにコーラスが厚くなってグルーヴも増す。
2度目の転調ではマリーナ・ショウの歌が自由に泳ぎ回る感じ。
熱くなりすぎない演奏が彼女の魅力を引き出しているんですね。