「老いていくということは想像以上に辛く、ショックなことなのだ」と知人に言われました。親が老いていくこと、そして自分自身の老化も感じつつある今日この頃、この問題が切実に身に迫ってきました。


でも、口を開けば老いたことのぼやきや嘆きばかりでは、あまりに寂しいとは思いませんか。ありのままを受け入れ、心穏やかに暮らす方法をさぐりながら、さらに、歳を重ねることの楽しみを見いだせたら素敵だと思います。どうしたら「老い」を嘆かずに生きていけるかということが、今、私の課題です。


そこでこう考えてはいかがでしょうか。自分の身体は自分の所有物のようですが、自分が作り出したものではなく、親からゆずり受けたものであり、その親の身体もまた先祖からいただいたものと認識します。


おそらく、自分の体に100%満足している人も、完璧な健康体だと思っている人もほとんどいないでしょう。だからといって自分の身体や能力に対し不満を持つことは、先祖に対し、あるいは天に対して文句を言っているのと同じだと思います。天も与えたものに対して文句を言う人よりも、心から感謝する人の方を応援してくれるようです。


客観的に考えれば、物体が経年劣化するのは当然のことです。長年使い続けてきた道具は手入れや管理の仕方によって状態は異なると思いますが、いずれ使えなくなる時、使い果たしと物とする時が来ます。それは誰にも訪れることであり、避けることはできません。


そこで少しでも「老い」の嘆きを減らすための提案です。


1. 身体を自分の物と思わずに、お借りしている物と考える。


2. 自分の体や頭脳の不具合ばかりを考えず、他の物事に視線を向ける。


3. こだわりや囚われが筋肉を固くし、回復・治癒力が落ちることを知る。


4. 誰もが経験することとしてできるだけ冷静に心穏やかに受け入れる。


5. 身体を動かすことを心がけ、心身ともに活性化させる。


6. 老いたらよぼよぼになると決めつけず、生き生きとしたイメージを持つ。

7. 素敵に歳を重ねている先輩を手本とし、そこから学びとる。


心に響く言葉

  思いやりの輪を広げ、あらゆる生物と美しいままの自然を包みこんでいくこと、それが私たちに課せられた仕事である      アインシュタイン