自分たちを脅かし、攻撃した相手さえも許す。

そして互いに共存できる道を見出す。


言葉で言うのは簡単だけれど、本当に心から憎しみを取り去って、危害を与え続けてきた相手を許すという行為は、神に近い人間にしかできないことだと思う。


今、私の周りには「頭でわかっていても、嫌いだという感情はどうにもならない」と言って、相手と心を通わそうとしない人間がけっこういる。


人間性が嫌いとか、その人の発言や行動が気に食わないなど、そんな感情的なレベルでも認めあえないでいるのに、仲間や家族を殺した相手でさえも認め合い、許し合おうと言うのは、本当に崇高な考えだと思う。


でもマンデラ氏が長い長い獄中での思索から行き着いた先がその思想だったのではないだろうか。


世界のみんなが幸せになれる方法。それは憎き相手でさえも許し合うことでしか平和は実現できないのだと。


その思想を持つ人間が増えていくこと、それが今の地球を救うカギになるような気がする。


広く、こだわらず、包容力のある心、温かさと優しさと強さと兼ね備えた心。

難しいけれど、そこに到達できた人間にはきっと素晴らしい天からのご褒美が待っているような気がする。


高い雲の上に突き抜けた清々しさや、見たことのないような美しい光の世界を感じられるのかもしれない。