10月の清水かがやき塾の講師は弁護士の住田裕子さんでした。パワフルで、こなれたトークに、引き込まれるように聞き入りました。

 

上手に年を重ねる方法をいろいろとご紹介いただく中で、最後に話された、ハーバード大学での調査結果が興味深いものでした。それは学業優秀なエリートたちが、60歳過ぎても元気で活躍している人と、そうでない人の何が違うかを調べ、その結果、次の3つの条件が分かったそうです。


1. やる気、チャレンジ精神を持つ

熱心に物事に取り組む姿勢と、何事にもへこたれない忍耐力を持つことが、夢や希望を失わないで生きるコツ。


2. 謙虚であること

自分が偉いと思って上から目線でしゃべっていては相手の共感は得られない。傲慢にならず、人の意見に耳を傾け、仲間や家族を大切にする人は、豊かな人間関係を保つことが出来る。


3. 協調性を持つ

自分中心で他の人の気持ちを考えない人は、他の人からの協力を得られず、孤立してしまう。相手の立場を大切にし、意見の違いにも折り合いをつけられることが大切。


「人」という字が互いに支え合う人間関係を示しているように、人は人との関わりの中で生きています。「人間にとって最大の教養は、共感性を持つことである」。住田さんは、人間の心の知能指数が重要だと語っておられました。


 教育現場もようやく知識偏重から、自発的に考えられる子を育てようという意見が出てきたようです。テストの点だけで人が評価できるはずがありません。豊かな人間関係を築くことができるコニュニケーション力、相手を思いやれるやさしさや想像力、前向きに物事に取り組む意欲、情報に頼るのではなく自分で考えることのできる力、そういう能力を育てる教育であってほしいと思います。加えて、人との良好な関係を築くためには、自分の意見や感謝の気持ちをきちんと言葉で伝えることのようです。


心に響く言葉

  いばる男の人って、要するに、まだ一流でないってことなのよ

                   オードリー・ヘップバーン