$ゆかいなおっちゃんの映画日記-2012
Yahoo!映画より



ローランド・エミリッヒ監督ですから、
ストーリーに見るべきものはないのは織り込み済み。

どれだけすごい映像を見せ付けてくれるのか
というのが興味の対象でしたが、予想を超えるすごさでした。

この手の大災害映画のCGって、
もう行き着くところまで行ったと思っていましたけど、
その認識は間違いだったといわざるをえません。

この映画の災害シーンのすごさはCMではほとんどわかりません。
見所は崩壊する街中を主人公たちが乗った乗り物を
カメラが追尾して見せるシーン。

自動車、小型飛行機、大型飛行機と
畳み込むように見せ場は変わるのですが、
スケールがどんどん大きくなるだけで基本は同じ。

崩壊が進む中、主人公たちを乗せた乗り物が進んでいくわけですから、
倒壊する建物も遠景から徐々に近づき、
場合によってはその中に入り込んでしまうわけです。

その刹那、
崩れ落ちるビルのフロアにしがみつこうとして滑り落ちる人とか、
倒壊するハイウェイの上で車から飛び出し逃げようとして
倒壊に巻き込まれる人とか、豆粒以下の小さなものが近づくにつれ、
男女の別、その仕草まで見て取れるようになります。

この人の存在が今までの災害映画と違って、
災害の生々しさを感じさせてくれます。

それにこれはうれしい誤算だったのですが、
定型的で物語的には想定内であるものの、主人公一家だけではなく、
その周辺の人たちも丁寧に描かれていること。

金持ちや妾、研究者や政治家などステレオタイプではありますが、
特徴がよく出ていて途中で死んでいく人たちの印象は
けっこう深く残っています。

もちろん、大聖堂が倒壊するほど地盤が動いているはずなのに、
祈っている人たちがその瞬間まで気づかないとか、
大体、あの手の建物があんなふうに横倒しになるかとか
、突っ込みどころは多々ありますが、
そんなことは些細なこととワーワーギャーギャーと
楽しみながら見るのが正解だと思います。

とにかく大画面で見る価値はありますよ。

最後まで読んでくださったあなたに、全ての良き事が雪崩のごとく起きます。