ローランド・エミリッヒなんで映画のできとか、ストーリーとかは期待せずに
ただひたすらすごい映像を見せてくれるだろうとあえてブルーレイで借りた
『紀元前1万年 (Blu-ray Disc)』

はっきり言って大して画質よくないですよ。
上手に圧縮をかけたDVDと比べても多少高精細なくらい。

せっかくの広大な風景がぜ~んぜん奥行きが感じられない。
まあ、人のアップになれば細かな皺まで見えるけどねぇ。

理由は明確で特典映像をつけ過ぎ。本編と同じくらいつけてるんだもの。
いくらブルーレイでも圧縮率をあげたら画質は落ちますわな。

さて、映画の方ですけど、これはもうエミリッヒですから(笑)

こういう歴史物でちゃんとしたものを見たければ
『アポカリプト』がありますので、そっちをどうぞご覧ください。

じゃあ何を見るかというと、ズバリ!見たこともない映像!
さぞやすごいのを見せてくれるんだろうと期待しましたが、
う~ん。。。

いや、マンモス素晴しいですよ。ピラミッドと群衆シーンもなかなかです。

でもねぇ、見たことも無い生物っていうのなら、もう15年も前にジュラシックパークで
衝撃を受けているし、毛にこだわったっていうならそれもすでにキングコングで
キッチリ表現されているし、ピラミッドだって『アポカリプト』もあるし、
群衆シーンならスターウォーズのエピソード1でもあるし、
最後の戦闘シーンは『300(スリーハンドレッド)』の方が迫力あるしね。

どうも斬新さがなかったんですよ。

エミリッヒ氏から映像の衝撃をとっぱらったら、ストーリーから音楽、
役者の顔に至るまで本当に何も特徴が無いものになってしまいます。

そういう意味ではエミリッヒ氏にとっては受難の時代なのかな。

とはいえ、同じように映像だけがすごかったマイケル・ベイ監督も
トランスフォーマーでスピルバーグと組んで一皮むけたし、
エミリッヒ監督もそろそろ変化の時かもね。とはいえ、それには年齢が行き過ぎ?

『紀元前1万年 (Blu-ray Disc)』はそんなことを感じさせる悲しい映画でした。

紀元前1万年