一番嫌いな経営者の言葉である。

だが、最近のやり手の社長達の間で腐る程聞かれる言葉である。

まず、従業員を人と思わない事から、彼らの成長する経営ははじまる。

そもそも、軍で言えば、幹部候補生と雑兵とでは生きている次元が違うのだ。

例えば、会社が傾いているのに、人を助けている場合ではない。

自分の酸素マスクをつける前に、他人のマスクをつけて、自ら息絶える馬鹿はいない。

自らの土台を固めてこそ、自分も全体の経済も回るというのが、腐った資本主義の原点だ。

会社に巣食う従業員を家族等と思って共に運命共同体等とほざくのは、社会共産主義的発想だ。

社長と言う、自分一人の人間が、もう何人かいれば、どれだけ効率よく稼げて会社が回転するか。

無能で使えない社員を見た瞬間に殺意まで感じる経営者は少なく無い。

だからこそ、人事が何よりも重要であり、新鮮な血液の入れ替えを安易にする必要がある。

優秀な派遣を絞り尽くし、数年周期でオーバーホールする為の法改正案もこの為だ。

自分の分身がある程度の価格で貸し出されるのだとすれば、その魅力は高まる。

だからこそ、派遣会社には実弾に対する十分な研修が要求される。

そして、その分の寺銭もその為にこそ支払われるべきものとなる。

奴隷商人とプランテーション農場主の関係に類似するが、唯一の違いはレンタルという事。

奴隷の場合は買上なので、会社が彼らの終身的な面倒等見れる筈が無く、廃棄処分にも出来ない。

分身が優秀であれば、その分身への分け前も与えてしかるべきだが、ここに問題が出て来る。
その分身に対する取り分は、本人以外は全て幻に近い分身なので、
社会の上での法定基準内の褒美を与えるだけで、十分であり、
社長と言う個人以外は会社では無いからだ。

さて、この時点で確かに会社は共産主義では無いが、れっきとした封建主義的独裁体制である。
これを役員や理事会を設ける共和制にする事が大会社では行われるが、
チャーチル曰く民主主義程愚劣で鈍足な手法は無いと言う通り、
この方法で民主的に経営を進める事は、
共産主義に勝るとも劣らない不正と腐敗を産む可能性がある。

ベンチャーや中小企業が乱立する背景には、そうした小型船による機動戦がウケている為だ。
安宅船の様な馬鹿でかい船で鈍足に動き回るよりは、
そうした個人独裁の利く機動力経営にこそ人気が集まったからだろう。

金を儲けたければ、人の事を考えている場合ではない。

全ての現代の経営者の基本理念はそう帰結するに違いない。

成功する秘訣 赤字からの回復 こうすれば儲かる

会社の経営の基本的な方程式は全てそこだ。

安く上げて、高く売る

中国製造工場での問題が取沙汰されたが、米国内や日本国内の工場でも似た様な光景はある。

そもそも、床に落とした等の不衛生な面が問題視されているが、原材料の問題点は世界的にアンタッチャブルになっていて、世界一安い材料を世界からかき集め、世界一安い人件費と経費の工場で生産し、それを世界中に売りさばく事は、経営哲学的にはなんの問題も無く、これが食品か半導体の製品か衣料や贅沢品か等の違いだけだ。

ある程度そういった手法で荒稼ぎをする会社が紐の様にバランスを取っているのが、フリーメイソンメンバーの公式義務行事の一つである、社会福祉事業である。

要するに、こういった行為により、社会的な道徳及び倫理的な罪は相殺されるという事だ。

若手実業家達の荒稼ぎ事業が高転びに終る背景には、こうした事への配慮が欠けているからに他ならない。近視眼的に物質的な世界のみで生きて判断するだけでは、世界的な似非宗教的組織力の波には勝てないからだ。

物質を取り扱う業者は、生産元への充分な福祉的配慮と末端消費者への慈悲、そして従業員への社会保障的貢献。これらを外部で取り扱う事無く、自社内で全て執り行なう事が出来れば、それはそれでバランスの取れた企業なはずなのである。