映画を観る人は多いかもしれないが、意外に娯楽としてオペラを鑑賞する人はあまり多くは無いだろう。昔は一時期、オペラ鑑賞ビデオや字幕等で流行った時期があった。

オペラの多くが、話がシンプルにして、且つ古くから人間の芸術的娯楽活劇として親しまれて来たものなので、ミュージカルともまたひと味違う、クラシックでモダンな美しさの良さというものがある。

洗練された舞台衣装を身につけた独唱者や合掌団がオーケストラと共に舞台装置のついた板の上で表現される音楽劇、それが通称オペラだ。所謂、正歌劇と言われる古典的な題材を扱ったものから喜歌劇と言われるもの、そして近代的なものに至るまで、一口にオペラと言ってもその中身は千差万別多種多様で、もはやその事を解説し出すとそれだけで一冊の広辞苑が出来てしまいそうな勢いになるw。

だが、オペラ初心者はとりあえず何も考えずに素直にみて楽しむが一番だろう。そして、変に鋭角なものを観ずにまずは王道の本物を鑑賞するといい。下手な映画よりも率直なだけに、しかも大声量により言葉がグサッと心に突き刺さるような感動を覚え、生演奏のフルオーケストラBGMに演出も豪華極まる。

例えば映画等と一番違う所は、観客が自分でグラス等を用いて、劇中の様々な場面のクローズアップやフカンのビューを全体的に楽しめるところにある。だからこそ、何度も何度も観たくなり、そのつど新しい感動を覚える。そして何より一番良いのがカーテンコールの瞬間だろう。これによりどんな悲劇でも最終的観客も演出家の一人となれ、現実に戻れた上で劇場を後に出来る爽やかさがある。

DVDやブルーレイで映画が自宅で鑑賞出来る時代になりつつ今こそ、態々オペラハウスに脚を運んで見る価値のあるものは、こういうものではないだろうか?