この時期には、やはり触れないわけにはいかないだろう。東北六県の復興の足並みは遅い。しかし、それは華美ではないが、堅実な歩みを見せている。出店舗数も中身も一生懸命というのが、お世辞の無い意見だが、それはそれで社交辞令を言うべきではない。そのままの姿がそのまま現在の東北の現状だ。その中で生き抜いている姿こそが、東北の復興への堅実な一歩そのものなのだ。コンクリートで防波堤を建設することによる一過性バブル公共事業景気は確かに一部の箇所へ利回りをもたらすが、それらが繁華街も含めて、様々なサイドビジネス等が出稼ぎ企業に横取りされては、何のための誰のための復興支援なのか分からなくなってしまう。古代エジプトではナイル川氾濫後の肥えた土の上に稲作をした。今の東北は仙台空港周辺から瓦礫が無くなり、海まで綺麗な水平線が一望できるような光景にまで復興した。この歩みをどうとるか。ここに新興住宅地を建てるべきか、それとも、この景観はこのまま残すべきか。様々な復興への道があるだろうが、それは是非とも地元の人々に決めさせてあげて欲しい。