先日、ニューメキシコ州のサンディア国立研究所で「Zマシン」を用いた新型核実験が行われた。イラク戦争当時から、小型核兵器の開発は国防総省の基本方針になり、国防費もしっかりとその中に組み込まれている。キノコ雲が上がらなくなり、地響きも無くなった現代の核実験は、研究所のデータ測定装置のみで行われ、日本国内の原子力研究施設と大差が無くなって来た。つまりだれも知らずに、実弾が投下されるその瞬間迄、その威力が分らない時代がやってくる。マンハッタンでは事前に小規模ではあっても、実験的な爆薬を使った爆発があったが、次に実戦投下される爆弾は、人類のだれも、開発者さえもその爆発の威力が使用する迄分らないものが出来上がる事になる。そこが、次世代型小型核兵器の実用段階への拍車をかけているという点で、非常に恐ろしいところなのだ。