前にも書いたが、今の日本社会に電力は不可欠な媒体であり、事実上今の日本は東電を初めとする一社独占体勢である。だからと言って、利益によって左右される一企業が日本領土を広大に買収して参入し、それで良いのかと言えばそうではない。人に他社よりも安全で体にも負担がかからないとの謳い文句で人工心臓を売りつけておいて、突如利益が出なくなったら、メンテもケアも行わない、投げ捨てにされる悲劇が生まれる。そうした世帯は、結局また東電に依存しなければ行けなくなるのだ。苫小牧だかどこだか知らないが、日本のいたる所に作られるであろうプラントから生産されるソフトバンク電力を送電会社を経由して、一旦加入すればねちっこく付きまとうYAHOOBB回線と同様に、文字道理各家庭の生活の中にソフトバンクが浸食して行く事になる。

 加えて言えば、太陽光発電はメンテコストが非常にかかる媒体で、電力としては完全な補助的要素である。それを持ってして日本の為とか言う綺麗事を言わないで頂きたい。被災者と出逢った事からの発起と言うが、態々脚立を持参し、丁寧にもフカン撮影での証拠を残した上で、周到な発起の筋書きにも思える。311以降、東電と経済産業省の力が弱まり、電力産業への商いの道が開かれた。これがソフトバンクの本音に他ならない。これを心外と言って怒るのであれば、企業が批判による営業妨害と、自らの理念の痛い所を突かれているからである。

 政治の選挙と一緒で、最後に選ぶのは有権者と一般の市民である。しかし、万一これが成功し、第二第三の電力会社が参入を試みた時に、膨大なソフトバンク携帯と、YAHOO!BBの顧客を抱える彼らが、創価学会のねずみ講的宗教票集め的な広告戦略を打ち出し、ソフトバンク電力の増殖を計る彼らに対して、果してそれが全うな競争と言えるのであろうか?