めちゃくちゃ面白かったです。
この5年くらい
何度か読み始めては
他の本に浮気をしては
最初の数ページで断念していた本です。
面白すぎて一気に読み終えました。
今しかないというタイミングで
いろいろと考えさせられる内容でした。
少しネタバレがあるかもないかもです。
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主人公は生きた国も時代も違う二人の女性。
一人はピカソの愛人だったドラマール。もう一人はピカソのゲルニカに魅せられ、ピカソに人生を捧げたニューヨークMOMAのキューレター、日本人のヨーコ。
違う時代を生きた二人の女性がピカソという圧倒的な才能を介して物語が交錯します。
ヨーコは9.11で旦那さんを亡くしています。
アメリカ国民の報復戦争モードの中
イラク侵攻には反対派。
安易に関連づけるのは
いささか(というかだいぶ)
軽薄にも思いますが。
ウクライナ侵攻について考えさせられました。
ウクライナ侵攻。
一刻も早く戦争を終わらせて欲しい。
そのためにはNATOのもっと踏み込んだ軍事支援が必要だと思っていました。
しかし本を読んだ後は考えさせられました。
短絡的で浅はかで危険な思考だったなと。
それでもとにかく一刻も早く戦争が終わって欲しいです。
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そしてピカソ作品について、
あまりに無知でした。
ピカソだけではなくアート全体に無知でした。
モネ→ボヤけた絵を描く人
ピカソ→奇妙な絵を描く人
このレベルです。
ピカソはキュビズム時代?の作品しか知らなかったから。
良さがわからないのと、誰でも書けるんじゃないかと思ってました。
バカか私は!ってなりました。
物事を捉えているがゆえの作品。
もともとはこういうのを書いてたお人。
圧巻のデッサン力!
圧倒的な技術力!
絵は上手いに決まってるいる。
さすがピカソ。
物事の本質を捉えて瞬時に切り取ることができるから、キュビスムの絵は描けるのだと。
これが↓
これになるのか↓
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小説の影響でどうしてもゲルニカを見たくなった私なのですが。
なんと!
世界に3点しかないらしいゲルニカのタピスリが日本で展示されていた。